twenty three ページ23
北斗は至って普通だった。
いつも通り楽しそうに話をしていて、少し安心している自分がいた。
その後も樹が来ないまま、食事も進みお酒も、ほどよく回ってきていた。
気の知れたスタッフや関係者さんも多く、話は盛り上がった。
始めはか固まって座っていたメンバーも、今はそれぞれバラバラになって座り、話をしていた。
俺もスタッフの中に紛れ、いつの間にか話に夢中になって、楽しんで飲んでいた。
｢北斗すっげー飲むじゃん！｣
ジェシーのあの大きくて通る声が耳に入ってきた。
無意識に反応してしまうその名前の持ち主を、目で探していた。
声がした方を辿ると、すぐに見つかった。
メンバーで固まって座っていた時は、慎太郎を挟んで隣にいた北斗が、いつの間にか5人分程度挟んだ場所にいた。
空になったジョッキを持って、顔を赤くした彼は、ジョッキを定員に突き出し、次のお酒を頼んでいた。
周囲の人たちも揚々と声をあげ、お酒も進んでいるようだった。
｢じゃあそろそろ僕はおいとまさせていただこうかな｣
気がつくと、俺の隣にいたYouTubeのチーフスタッフが、そう言いながら荷物をまとめ始めていた。
｢僕外までお送りしますよ｣
｢いいよー気を使わなくて｣
｢僕も少し酔い覚ましがてら、外の空気吸いたいんで｣
俺も実際のところペースが進みすぎていることに、今更ながら気づいた。本当に酔い覚ましのためにも、1度外に出たかった。
そんなことを言いなが、スタッフさんを見送り、まだ人通りの多い繁華街の、忙しなく点滅する看板を眺め、大きく深呼吸をしてから、店の中に戻った。
ついでにトイレに寄って行こうと思い、男子トイレの扉を開けた。
｢え…｣
中はトイレが2つほどしかない狭い空間だった。
その狭い空間に入った途端、危うく扉が当たりそうになるところに、しゃがみ込む人がいることに気づいた。
しゃがみ込んでいる人の髪の毛は真っ黒で、くるっとパーマがかっている。白に黒の線が入ったパーカーを着ている。
埋めているせいで、顔は見えないが、それだけで察しがついた。
｢大丈夫？北斗｣
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くれよん(プロフ) - きょも担さん» コメントありがとうございます！がんばります！ (2020年6月3日 16時) (
レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
きょも担 - おもしろかったです！これからもがんばってください！ (2020年6月2日 18時) (レス) id: 7bd19fe3fc (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年4月24日 19時) (レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子ちゃん - 面白いです！これからも更新頑張ってください（≧∇≦） (2020年4月24日 15時) (レス) id: 7a4cdc3ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年4月22日 3時
