蕩けて、乱れて、甘くなる【激甘】

誕生日(前編)ー織田作之助by月詞 ページ43

※夢主と織田作は両片想いです
※公開遅れてすみません！

＜夢主side>

私にとって今日は特別な日。何故かと云うと。

今日は織田作先輩の誕生日なのだ…！

太宰さんの補佐をしていて知り合ったけど、天然で可愛くて、なのに実は強くて、でも紳士的で、だけど最下級構成員で(以下略)

と、兎に角凄い人で私の憧れの先輩で…片想いしてる相手でもある。

「今夜は織田作の誕生日祝いでルパンに行く事になってるから仕事は入れないで呉れ給え」
『了解致しました、太宰幹部』

其の私の声から何かを感じ取ったのだろう、太宰幹部が神のごときお言葉をくださった。

「あぁ…じゃあAも来るかい？」
『行く！』

しまった。今はまだ仕事中なのに。

思いっきりタメで喋ってしまった。

「はぁ…まぁ善いや。じゃあ其の代わりに此れやっといてね」
『はいっ！！』

今日位は我が儘もきこうじゃあないか！

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 「織田作の誕生日を祝して」
「「「『乾杯！』」」」

カランｯと軽やかな音をたててグラスが触れ合う。今夜は貸し切りなのかな？他の客は１人も居ない。

「3人共悪いな。其々忙しい所を」
「織田作の誕生日なんだ。当然だろ？」
「太宰君の云う通りですよ。年に１度の事なんですから」

立場も仕事内容も年齢も違う3人。

彼等が軽口を交わすのを見ているととてもマフィアだとは思えない。

平和だなぁと和んでいた。

「そう云えばAが来るなんて珍しいな。如何したんだ？」
『え、え、えと、あのですね…あ！太宰さんが飲み過ぎない様に見張りに…』

真逆貴方の事が好きだからです、とは云えないしねぇ。

「そうか。大変だな」
『あ、でも！勿論織田作先輩のお誕生日をお祝いしたくて来たんですよ！？』

「そうか」と直ぐ返事があると思ったのに、中々口を開かない織田作先輩。

不審に思い覗き見ると、織田作先輩は顔を少し赤くしてお酒を煽っていた。

『織田作先輩？』
「…あ、いやすまないな。一寸考え事をしていた」
『いえ、大丈夫です…』

そんな私達のやりとりを太宰さんと安吾さんは何とも云えない様な、だけど何だか楽しそうな、そんな顔で見ていた。

「まぁ兎に角飲もうじゃないか！」
『飲み過ぎないでよ？』
「判ってるさ」

2時間後…

此処に居るのは酔い潰れて寝た太宰さん、安吾さん、其れから寝ては居ないけど相当酔った織田作先輩。

私？私は未成年だし法律順守でオレンジジュースしか飲んでないから☆

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