兄の優しさ。〈KH〉 ページ9
朝っぱらからうちにやって来た親友は
CM「僕は男として、やらなければいけないことがある。」
意味のわからない宣言をして
ソファで電話をかけ始めた。
KH「…家でかけろよ…」
俺は今から仕事なんだ。
おまえも仕事だろ?
スピーカーモードでかけた先…
聞き慣れた声が怯えたように応答する。
MH『…もしもし…』
着替えをしながら黙って会話を聞いている俺。
CM「やぁ、旦那さん。お元気ですか?」
KH「…」
親友よ…
おまえは本当に、ドSだな…
MH『・・・』
電話の向こうで固まっているミノが目に浮かんで
思わず顔が笑ってしまう。
CM「今、何してる?」
MH『…カフェでお茶してます…』
ミノがお茶。
カフェでお茶。
A『オッパ〜♪チャンミンオッパーーー♪』
CM「お、新妻。久しぶりだな♪」
やっぱりそうか。
CM「ウギョってるの?」
MH『…はい…(涙)』
CM「それは楽しそうだ♪」
ニコニコ顔のチャンミンは
撮影中とわかっても
さすがの余裕だ。
CM「A、ミノにいっぱい奢ってもらえ♪」
A『はぁーーーい♪』
それにしても楽しげな返事だなA。
親友の気も知らないで。
おまえはやっぱり悪魔だ。
KH「ミノ〜、がんばれよ〜。Aに負けるなぁ〜。」
MH『キュヒョニヒョンもいるんですか!?』
CM「隣でニヤニヤしてる。」
KH「ミノ、俺はおまえの味方だからな!」
MH『でも、ニヤニヤしてるんですよね?(汗)』
だって、仕方ないじゃないか。
この状況が放送されることを想像すると
楽しすぎるだろ。
CM「デート中に邪魔したな。またかけるよ。」
MH『…はい…(涙)』
CM「A〜またな〜♪」
A『はぁーーーい♪』
アッサリ切ったケータイを
ポイッとソファの上に投げるチャンミン。
KH「偶然か?」
ウギョル真っ最中の電話。
世の中が期待していたシチュエーション。
黙っていても
そうせざるを得ない状況にはなっていただろう。
KH「事務所の指示か(笑)」
CM「言われる前にやっといた。」
KH「ははは、さすがだな(笑)」
求められるものは与える…
しかも俺まで出演させるなんて
面白すぎるじゃないか、親友。
これでビビりまくっていたミノも
少しは気楽になって
仕事に専念できるだろう。
これが男チャンミンの
不器用な優しさだ。
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作者名:うひ | 作成日時:2016年1月24日 22時