第十四話【失敗プログラム】※9/15修正 ページ9
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話の流れ的に会話が成立しないところがあったので修正しました。
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[ユウside]
あの後レオナ先輩から、それはまあ大層卑怯な作戦の助言をもらい、今日の昼に実行することになった。その作戦とは『条件が難しいなら契約書を破って元からなかったことにすればいいじゃない！』というもの。
アズール先輩は契約者たちに『この契約書は破れない』と説明をしているようだが、実際にそれを試して見た者はこれまでいないらしい。ならば試してみる価値はあるのではということだ。
そして今、ようやく四限目の終わりの鐘が鳴ったところである。魔物のグリムと運動部のエーデュースはさっさと走り去ってしまった。よっぽどイソギンチャクが嫌らしく大して足が速くない僕は放っておかれてしまった。
「こんにゃろー。はぁ…アイツら、速いっての……」
燃料不足だと鳴る腹の音を無視してどうにか走る。 昼の休みなこともまって人集りはひどい。いくら日本生まれの僕だからといって忍者のように
「はぁ…あとちょっとで抜けれる…っ」
�爛哀ぅ鱈�
「ぅおあ！？」
突然ものすごい力で腕を引っ張られ、今までの勢いを殺されたうえに、どこかへと連れ去られる。状況を理解するまで数秒かかった僕はその間されるがままに連れていかれる。
「え、え？…ちょっと！」
ようやく腕を振りほどくことに成功し、後ろを向いて犯人を見やる。
「……っ」
「フ、フラン先輩？」
そこには冷や汗をかいて驚いた表情をするフラン先輩が。顔は若干青ざめて、なにかに焦っているかのように目を泳がせている。僕も急いでいる身ではあるが、あまりの挙動不審さに『どうしましたか？』と声をかけようとすると、勢いよく肩をガッと掴まれる。
「ユウ！」
「は、はい！」
今まで聞いたことないような焦燥感を含んだ大声に、ピシャンと背筋が伸びる。
「お前ら、もしかして契約書をどうにかしようと思ってないか」
「っ！？…ど、どうしてそれを？」
「昼休みなのにエースたちが鏡舎に走っていくのを見たんだよ。それでもしかしたらなって……。なあユウ、そんな馬鹿なことはやめろ、な？いくらなんでも危険すぎる！」
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作者名：白黒-モノクロ- x他1人 | 作成日時：2022年9月2日 22時
