第十三話【残骸トラップ】 ページ7
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今日は短めで
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[ユウside]
アトランティカ記念博物館でリーチ兄弟に追いかけられた後、今日はこれ以上の策はなくレオナ先輩たちに英智を借りるためにサバナクロー寮に戻る。しかしそこで言われたのは、
「え？君らマジで珊瑚の海に行ったんスか？」
と。意地悪なことに先輩たちは彼らの人魚姿を知っていたらしく、聞かれりゃ答えたとのこと。海の中、さらに相手はウツボの人魚とかなり水泳速度が速い人たちに追いかけられた身としては、忠告ぐらいはして欲しかった…。
「アズールのヤツ、最初から邪魔するつもりで契約を持ちかけたってことか？」
「当たり前だろーが」
「リーチ兄弟はアズールくんの手下で、契約者から担保と代償をきっちり取り立てることで有名ッス。契約の達成条件をクリア出来ないよう邪魔してくるって噂もね」
「それに耐えかねた契約者に漬け込むのが、あのキツネってわけだ。優しく話をもちかけて条件を手助け。その味を覚えたカモどもは、手順を繰り返して気付かぬ内に依存って流れだ」
「なんて卑怯なヤツらなんだゾ！」
計算された完璧な計画。抜け目がないどころか、最悪泥沼にハマるようになっていてもはや身動きが取れない……。
「……けど、ラギー先輩はフラン先輩のこと止めないんですか？」
「え？」
「だって幼馴染で好きな相手なんですよね？ラギー先輩なら怒りそうって言うか、こういう危ないことはさせなさそうって言うか…………。あ、知ったような口言ってすいません…！」
思わず口走ってしまったが、ここ数日のレオナ先輩に対してもあのオカンっぷりを見ていると、幼馴染の彼にならもっと過保護になってそうだと思った。けど、そもそも僕らはフラン先輩のことをよくは知らない。もしかしたらラギー先輩にだけ見せるところがあるかもしれないし……。
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作者名：白黒-モノクロ- x他1人 | 作成日時：2022年9月2日 22時
