back stage ページ5
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(side YELLOW)
おかしい。
昨日の今日で、焦燥しきって到底仕事になんかならへんかもってメンバー全員が心配してた彼は、
楽屋に入るなり、何故か楽しそうに笑ってる。
扉を開けた途端、吹き出すように笑いながら、「こら、やめとけ」って独り言。
それから、なにかに気付いたようにハッと口を閉ざした。
いやお前、昨日あんなに。
病院から連絡を受けてすぐ、真っ青な顔で走り出して、
病室で横たわるAの名前を声が枯れるほど必死に呼んでいたのに。
俺らが仕事に向かって1人になって、面会時間ぎりぎりまでおったらしいやん。
屍のようになりながらも家に帰らされて、ろくに睡眠も食事も摂れてないやろうと思ってた。
せやけど、顔色はそこまで悪くないし、なんなら楽しそうにさえ見える。
……お前、自分の女が意識不明なんやぞ。
どんな神経してんねん、って思う反面、
追い詰められすぎてこうなってしまったんかとも思う。
テーブルに荷物を置いて、楽屋のソファに座って。
それから、いつもAが座るところに視線を遣って、また嬉しそうに笑った。
その行動に恐怖さえ感じて、ちらりと照史の方を見る。
俺の視線に、しげを見つめていた照史はゆっくりと顔をこちらに向けて。
他のメンバーも、全員が何かを確かめるようにアイコンタクトをとる。
これは、触れたらあかんやつか、どうかって。
濱「しげ、今日仕事いけそう？」
重「え？おん、いけるで」
濱「…そ、か。うん、じゃあ今日も頑張ろ」
重「ふは、なんやねん濱ちゃん。なんか変やで」
変なんは、お前やろ。
緩くジャブをかました濱ちゃんに笑顔で応えたしげを見て、メンバー全員が静かにゆっくりと息を吐きながら、しげから視線を逸らした。
ただ一人、受け入れたくないらしい神ちゃんが口を開く。
神「しげ今日仕事終わりAんトコ行く？」
重「ん、せやな。スーパー閉まらんぐらいで帰る思うけど」
神「……、スーパー、？」
重「飯作らなあかんしなぁ」
神「……飯は、まあ、大事やな」
重「やろ？昨日食うてへんから怒りよる」
怒る、って。
誰が怒んねん、
怒ってくれる子は今、病室のベッドの上やろ。
声も出されへん、目も開かへん。
反応ひとつさえ、でけへんねんぞ。
なあ、しげ。
お前、壊れてもうたんか？
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竜胆(プロフ) - ささん» ありがとうございます〜！とっても嬉しいです。完全なる見切り発車なもので過程もオチも何も、という状況ですが、楽しんで頂けるように精進致します。素敵なお言葉をありがとうございました、糧になります。 (7月13日 22時) (
レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
さ - さあ、進もうよ、姫。毎日とっても楽しませてもらっています！コメントもマシュマロもやったことなかったのですが、全作品読んでます！いつもとってもおもしろいです！わすれないでいてねもとってもよかったので、toBE HAPpy !! も楽しみにしています！ (7月13日 21時) (レス) id: 56608c727e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜胆 | 作成日時：2023年7月13日 18時
