恋愛偏差値〇〇です！２【問答打】

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涙を引っ込めて声のする方を見てみると、そこには動画メンバー全員の姿が確認できた。
僕を見つけると、一斉に駆け込んでくる。

「山本っ！」

こうちゃんに飛び込むように、思いっきり抱きつかれる。
苦しくて、思わず「グッ」とゲテモノを見た時のような声が出てしまった。

「ごめんなさい！山本さんが、あんなに怒るなんて知らなくて〜！」(泣)

泣きじゃくるこうちゃんに来ているパーカーをビショビショにされつつ、僕は他のみんなを見上げた。

「みんな、なんで･･･」
「山本が辛そうな顔で逃げて行ったのに、追いかけないのは無いだろ」
「辛そう･･･？」

そんな顔してたかな。確かに怒ってる感じは出てたかもしれないけど。
僕は不思議に思いながら、頬をプニプニと揉む。
みんなはそれに笑いつつ、僕の顔を見て何かを思ったらしい。顔が驚いている。

「山本･･･、もしかして泣いた？」
「えっ」
「ほんとだ、目少し腫れてるよ？」
「そんな腫れてますかね、アレ･･･」

一瞬でバレたらバレたで、それはそれで涙がまた溢れてくる。それをふたたび止めようとすると、河村さんの手が頭をポンと乗せられる。

「何があったのかわからないけど･･･、泣きたい時は泣いても、良いんだよ？」

そんな事言われたら、引っ込めようとしていた涙が溢(あふ)れて、溢(こぼ)れて、止まらなくなってしまうではないか。

「〜ッ、グスッ、えぐっ･･･」

僕の頬を伝って流れていく温かいものは、地面へとポタポタ染み込んでいく。
結局みんなは、僕が泣き止むまでずっと側にいてくれた。

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