恋愛偏差値〇〇です！２【問答打】

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「･･･何言われるかはわからないけど、山本はきっと福良が思ってる事を言ってくれないのは、嫌なんじゃないかな」
「そう言うもん･･･なの、かな」

「多分ね」と河村は言う。

「福良が、山本の言動で辛い気持ちを持ってる、っていうのを隠されるのは山本的にも辛いんだよ
･･･山本なら、きっと全部受け入れてくれるって事、一番知ってるのは福良じゃない？」
「･･･！」

「福良だって、山本に隠し事されたら嫌でしょ？」と河村は苦笑いで言う。

＿＿＿＿それはそうだ。山本の事は全部知っておきたい。プロフィール的なこともそうだけど、山本が思っていること、考えてる事だって何もかも･･･。

「･･･そっか、そうだよね」
「そうだよ、じゃあ早く仕事終わらせて帰りな」
「うん！有難う、河村！」

俺は河村の「頑張れ〜」という言葉を背に、パソコンを開いた。


「＿＿＿＿山本、一緒に帰らない？」
「あ、福良さん！帰ります！」

あの後、俺はすぐに手元にあった仕事を終わらせた。
積み上げられた仕事を二、三時間で終わらせたので、河村も「恋人の力って恐ろし･･･」って言ってたけど、しょうがない。
だって、早く山本に話したいから。この気持ち、全てを。

「それじゃあ、お先に〜」
「じゃあね」

「バイバイ、また明日」と言う皆の言葉に、一つ会釈を入れて、山本と共にオフィスを出る。空は既に真っ暗だった。

「寒いですね〜、カイロ持ってくれば良かったです」
「そうだね、買って帰ろうか？」

なんて、マフラーに白い息を吐きながら歩いて帰る。
山本が赤くなっている手に、息をそっと吹きかけている。寒いのかな、と思ってそっとその手を握る。

「･･･珍しいですね、福良さんから手を繋いでくれるなんて」
「結構寒そうにしてるなって思ったんだけど･･･、嫌だだった？」
「そんな事あるわけ無いですよ。むしろ、嬉しいです！」

えへへ、とはにかみながら俺の方を見る山本。こんな可愛い姿、やっぱり誰にも見せたくないな。

「＿＿＿＿ただいま〜！」
「はい、おかえりなさい。先にお風呂入ってきちゃいな」
「はーい、お母さん！」
「お母さんじゃないよ笑」

もう毎日やってるのではないか、と言うぐらいお決まりのコントをしてから、山本はお風呂へ向かう。俺は、冷えた体を温めるためにコーヒーを淹れる。

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