【第五章】 大会 ページ19
no side
甲子園などの一大イベントがある運動部。
年に一回のコンクールがある文化部。
その中でも、学校で特に盛り上がるイベントも無く、特別なコンクールがある訳でも無いという、少なからず存在するそんな部活。
ではその部活は何をすればいいのか。そう、それは____。
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kwkm side
「____大会、出ようぜ!」
俺がクイズ研究会に入って、少し経った後の夏休み序盤、拓司先輩が部室で叫んだ。
高校に入ってから二回目の夏休み。去年は一人だったから何もする事ないし、部活にも入っていなかったから、バイト、課題、散歩・・・、ただそれだけだった。
でも、今年は違う。
初めての部活に入り、クイズを極めるという目標へと向かって、練習する・・・、まるでどこかで見た青春映画みたいだ。
・・・まぁ、やっていることはクイズだけど。
生憎、父さんのお陰でクイズの本とかは借りられるし、コツとか色々教えてもらえる。
しかも、超が付くほどクイズが強い祥彰と、休み時間にクイズについて話すことが出来る。たまに、クイズの問題を出し合ったりね。
____と、まぁそんな恵まれた環境もあって、俺はクイズ研究会で着々と力をつける事が出来ているのだ。
・・・来年、もし俺が部長になった時、皆に信頼してもらえるように。
そんな気合を入れ直してきた時の拓司先輩の一言。
「えぇ・・・、こんどは何?」
「ここで開催されてるクイズ大会だよ!ペアで出場できるんだって!
川上も力尽き始めたし、力試しにさ!」
「ど?ど?」と俺に迫ってくる拓司先輩を、福良先輩は苦笑いでスルーする。
大会・・・か。いいかも、やってみたい!俺は瞬時にそう思った。
「____や、やってみたいです!」
「よし、じゃあ決まりだな!因みに大会は明日だから俺と朝八時に〇×駅前集合で!」
「へぁっ?!明日なんかい!」
・・・そんなこんなで、明日は拓司先輩とクイズ大会へ行くことになったのだった。
ん?二人きり、それってもしや・・・?
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作者名:くらうでぃー | 作成日時:2021年6月29日 17時