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「何がですか？」
「あー、いやなんでもないわ笑」
俺はその様子の祥彰に、ほんまに気付いてないんやな･･･と思い、あえて苦笑いで誤魔化しておいた。
これは、部活の皆さんも大変そうやな、こんな天然さんがいるんやもん。
「あぁ、そうだ。因みに、部員は誰がおるん？」
「えーと、僕と拓司兄さんと駿貴兄さんと･･･、」
「･･･？！」
「おいおい、ちょっと待て」と俺は祥彰の話を遮る。
何、拓司先輩と駿貴先輩ってもしかして、クイズ研究会にも入ってんの？生徒会もあるのに？どっちも活動してるん？
「そうですよ、兄さん達は生徒会と兼部してくれてるんです。クイズが大好きなので、一週間に三日以上は必ず来てくれるんですよね〜」
「そんなに来きてるんだ･･･」
･･･あの人達、いつ休憩しているんだ？
いつもは生徒会の仕事、放課後は部活。そして、家に帰れば次のテストの為の勉強。自由時間など存在しなさそう。
俺だったら、一週間で嫌になるわ。
「あとはこうちゃんと僕と･･･」
「意外と少ないんやな」
「そうですね、まぁ殆ど僕ら兄弟の友人とか、学年の凄い人とか、連れてきただけですので」
凄いな、ということは部員達は実質彼らと仲の良い方ばかりなのか。聞いてる限り、クイズ研究会には人が多そうではないけど、俺からしたら、そんな人数と仲が良いなんて想像も出来ない。
「へぇ、部長は拓司先輩か駿貴先輩？」
「いえ、部長は福良さんですよ。因みに副部長は河村さんです」
俺は思わず、飲んでいた水筒のお茶を吹き出しそうになる。
＿＿＿＿福良拳先輩と河村拓哉先輩？！またまた凄い人の名前が出てきたな？！
福良先輩と河村先輩は、ついさっき紹介したとある理由で有名になった先輩方。
とある理由、と言うよりはこれがあったから有名になった、と言った方がいいのか。
まぁ、この高校は一言で言えば成績重視。成績が悪ければ即留年になるし、テストの点数だって五〇点を下回れば、先生に捕まって補習をさせられてしまう。よくよく考えれば、五〇点越えって結構むずいよなぁ･･･。この学校、ただでさえ問題難しいのに。
だから、自然と死に物狂いで皆は勉強していき、成績も上がり東大に合格する方々も多いのだとか。
･･･まぁ、俺は東大なんて目指す気無いけど。
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作者名：くらうでぃー | 作成日時：2021年6月29日 17時
