桜花は儚く緑に散る【原神】【スメール男子】

【第三十三話】交換条件 ページ35

セノ「なぁA､最近何か悩み事とかないのか？」

『えぇ何急に、怖いんだけど...』

セノ「最近、元気ないなと感じるんだが」

『そうかな？いつもと変わらず元気だけどなぁ』

セノ「.........。」


作り笑いを浮かべるAの顔をじ、と見つめる。

俺と目が合って気まづくなったのか、彼女は視線を逸らした。

やっぱり、何かある。


『うーん、まぁ悩み事がないと言ったら嘘になるんだけど。その前に私の願い、一つ聞いてくれる？』

セノ「なんだ」

『明日璃月の層岩巨淵に行きたいんだけど、ついてきてくれる？』

セノ「構わない...が、どうして？」

『う〜ん...観光、かな？』


層岩巨淵に観光スポットみたいなところあっただろうか？

だがいたずらっぽく笑う彼女を見て、ついつい承諾してしまった。

謎めいた交換条件のもと、彼女は悩み事を話してくれる事に成功した。


『層岩巨淵に行けば、私の悩み事も全部吹き飛ぶかな』

セノ「そうだと良いな」


夕焼けに染まる川辺を一緒に散歩しながら、彼女は寂しそうに呟いた。






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ちなみにですが、この際言わせてもらいます。

前回のセノとの水切りの話についてです。

Aが言っていた「稲妻に居た時よく子供達と遊んでたんだ〜」というのは、封印が解かれる前＿つまり500年前の事を思い出して話しています。

封印されていた影響で解除後は赤子の姿になっており、その後すぐに流刑にされている(という設定)なので...。

Aも少しづつ、稲妻で過ごした出来事を思い出してきているのです。

【第三十四話】層岩巨淵→←【第三十二話】セノと水切り

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