個性不幸って私に恨みでもあるのか【ヒロアカ】 (ページ5)

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アンラッキーが5個ページ5

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私は今、ベッドの上で1枚の封筒とにらめっこをしている。ちなみに笑ったら負けよ、あっぷっぷーの方ではない。本気と書いてマジな方の睨み合いだ。
筆記試験は色々ありつつも無事終わり、数日経って届いた合否通知の封筒と格闘しているところである。筆記試験の時に、やけに鉛筆が落ちたり落とした鉛筆を隣の子が蹴飛ばしてそれが勢いよく壁にめり込んだりしたが私は元気です。先生に凄い目で見られました。

ええい戸惑ってられん、と勢いよく封筒の封を開ける。勢いが良すぎてポテチボンバーの様に中身が吹き飛んだ。手紙は私の頭に刺さりました。
おそるおそる手紙を開け、上からざっと読んでいくとそこには合格と書かれた文字が。思わず立ち上がると両腕を天高く突き上げて大声で叫んだ。

『いやったああ「お邪魔します」あﾞあﾞあﾞあﾞあﾞっはぁあああぁい！？！？』

「うるせーな」

『馬鹿野郎急に窓から人が入ってきたら誰しも驚くわ』

突撃隣の晩御飯みたいなノリで窓から侵入してきた心操人使に驚いてベッドから転げ落ちる。本人はどこか暗い顔で部屋に上がり込み人のベッドに腰掛けた。
何が言いたいのかを何となくで察した私は、ゆっくりと隣に腰掛ける。ちら、と人使がこちらを見ては再び俯いた。

『…どうだった？』

「…………ちた」

『ん？』

「お、ちた、っ」

嗚呼、そっか。今年の実技試験じゃ人使の本当の個性の力を発揮できなかったんだね。
唇を噛み締め嗚咽を殺しながら泣く人使の手をゆっくりと握る。すると痛いくらいの力で握り返された。
そっと腕を背中にまわし、とん、とん、と一定のリズムで叩く。子供のように泣きじゃくる人使を抱きしめながらゆらゆらとゆりかごのように揺れていた。

「おれ、おれ、っ！」

『うんうん、分かってるよ、個性が発揮できなかったような試験だったんだもんね』

「おれも、ひーろーに、っ、、」

『なれる、なれるよ。別に個性が強くたってヒーローにはなれるかもしれない。だけどさ』

そっと顔を覗き込み、赤くなった目じりに溜まった雫を指で救う。

『表舞台に立つだけじゃない、他にも色々サポートが出来る、そんな人たちもちゃんと“ヒーロー”なんだよ』

そう言って、微笑んだ。

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今のところ心操くんメインですがこの先色々なキャラもちゃんと出してフラグ立てて絡ませるのでお待ちください～！

久しぶりのヒロアカ小説ですが、楽しんで頂けると幸いです。