検索窓
今日:3 hit、昨日:10 hit、合計:19,298 hit

+ ページ2

*yoohei side





「や、なんて言うか、もう一回念押し的な?
まだ諦めてないですよ的なアピールと言うか・・・」

「だからってそれを会社で言わないでしょ、普通」




そう言ってヒロが苦笑いしてる。




「だから俺は洋平は嫌だったんだよ。
Aさんの立場、考えた?」

「や、そう言われると・・・」

「俺らは噂されたってバイト辞めれば済むかもだけど
Aさんは社員なんだよ?
しかも3チームを纏めてるチーフなのに、そんなことを
大勢に知られたら、絶対仕事やりにくいだろ!」




普段はあまり喋らないまーくんがめちゃくちゃ長く喋ったうえに
けっこう早口で、捲し立てるように吐き捨てた。


これは軽率な俺の行動に
相当怒ってる気がする・・・。




いや、でも!
俺があんな所であんなセリフを口走っちゃったのは、
まーくんのせいもあると思う!


この間、まーくんが
もしかしてAさんのこと好きなんじゃ?みたいな
思わせぶりな態度見せたりしたから。


あのせいで俺、
ちょっと焦ってた部分もあるし。




「待って!半分くらいはまーくんのせいだから」

「は?なんで俺?」

「まーくん、Aさんのことやっぱり好きなの?」

「なんでそうなんの」

「今だって、Aさんのこと困らせた俺にめちゃくちゃ怒ってるよね?
それにこの前も思わせぶりな態度取ったじゃん」

「そんなことしてないよ」

「したよ!
俺がAさんのこと好きなのか聞こうとしたら、
それ遮って “どうだかね?”って言ったじゃん!」

「あー、・・あれか。」

「あれか、じゃなくて!」

「Aさんのことは好きだけど」

「やっぱり!」

「洋平の好きとは違う」

「えっ、そうなの!?」

「ふはっ。洋平の反応、いちいち面白いね」

「ちょっと!俺で遊ばないでくれる?!」




まーくん独特の、人のこと揶揄って面白がってる時の
少しだけ口の端を引き上げる笑い方を見てそう吐き捨てたけど、




そっか。
Aさんのことは好きだけど、
そういう好きって訳じゃなかったんだ。




そのことが分かって、
俺は静かに胸を撫でおろした。





*

+→←6:30 p.m.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (51 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
57人がお気に入り
設定タグ:Alexandros , 川上洋平
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

叢雲(プロフ) - 吉野さん» 楽しみにしていただいてありがとうございます。お疲れな彼女を甘やかしてあげる洋平さんでしたー。雰囲気が最高と言っていただけて嬉しいです。続きもお楽しみいただければと思います(^-^) (2022年2月24日 0時) (レス) id: 7fa6a761c1 (このIDを非表示/違反報告)
吉野 - 更新楽しみに待っていましたε=ε=(ノ≧∇≦)ノ洋平さん と主人公さんの雰囲気がとっても最高です(≧∇≦)b続きが益々楽しみになりました( ´艸`)身体に気をつけて毎日を楽しくお過ごし下さいませ(^_^)ゞ (2022年2月22日 22時) (レス) @page48 id: 39e224bf48 (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - あゆさん» こちらこそお読みいただいてありがとうございます。ドキドキしていただけるかは分かりませんが、続きもお楽しみいただければ幸いです! (2022年2月8日 0時) (レス) id: 7fa6a761c1 (このIDを非表示/違反報告)
叢雲(プロフ) - 瑠々花さん» ご覧いただいてありがとうございます。なんだか不穏な空気が流れてましたね。続きもお楽しみいただければと思います(^-^) (2022年2月8日 0時) (レス) id: 7fa6a761c1 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - こんばんは。更新ありがとうございます。転の展開ですね〜!若さとか勢いとか、どう転がっていくのか…。ドキドキしながら、楽しみに待たせていただきます。 (2022年2月8日 0時) (レス) id: b6bdc3d8d4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:叢雲 | 作成日時:2021年9月22日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。