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20 初任務にて ページ23

雲が少し晴れ月明かりが町に降り注ぐ

町にはロウソクの火がゆらゆらと浮いていた

子どもだ

どこの子かわからないが夜中に歩いている

どこからかその子どもを目を光らせて狙っている魔物

背後を狙っている手が背中へと伸び衣服を掴み引き摺り込まれた



はずだった

少なくとも犯人はそう考えていた

しかしつかんでいた手は血を振り撒きながら宙を舞う

「ウガァァァ!!オレの手ガァ!」

鬼も思わず地上に姿を全て表す

「お前…鬼狩りだな…」

鬼と対峙するAは子どもを近くの家屋に預けて改めて構える

「あなたですね、毎夜子どもを攫っているのは」

「ガキは抵抗力がすくないからな、栄養もある」

ピシッと額に筋が浮かぶ

「夜中に歩いてる方が悪いんだよ」

下品に笑っていた鬼の声はすぐに悲鳴へ変わることとなる

「ハハハッ!……ァ?」

「…」

「アガァァァァ!」

首は既に体とは別れを告げてあり口には刀が差し込まれている

「ごめんなさい、もっと詳しく話を聞こうと思ったけど無理」

鬼の体が滅んでいく姿を冷ややかにながめる

刀を鞘に収めようとしたが手を止めた

あまりにも簡単……これが普通?

うなじの産毛が逆立つ感覚を覚え辺りを見渡す

何がこんなに違和感があるの?

「お姉ちゃん!」

「あっ」

最初に色々教えてくれたあの子

もう終わったよ



そう声をかけたかった

しかしその声は言葉にならず代わりに刀を少年に向かって投げる

「!?」

正確には少年の顔横を狙った

「こっちに来なさい!」

背中に携えている短刀に手を伸ばし駆け寄る



少年も怯えた表情でこちらへ走ってくる

「鬼狩りの小娘ごときがァ!」

息を吸い込み構える

「水の呼吸 壱ノ型 水面切り」

短刀な分踏み込まなければならない

少年を飛び越え鬼の懐に飛び込む

間違えれば死ぬ

「馬鹿め!」

鬼もこちらを喰らうのに必死になっている

口をあけ喉を掻き切るであろう牙を向けてきた

首を切る前に今度はAの首が噛み切られる

だったら…こうだ

空いている左手を思いっきり鬼の顔に押し付け壁に打ちつけた

鬼に問う

「ねぇ、鬼を人間に戻す方法…何か知らない?」

「なんでオレがそんな事をォ…」

「知ってる?知ってるか聞いてるから、はいかいいえで答えてよ」

「知るか!」

「そう」


そして刀を鬼に向けそして______

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ルナイト☆(プロフ) - みんみさん» コメントありがとうございます!コメ内容の嬉しさに私は空を飛べそうです!頑張らせていただきます! (2021年1月11日 20時) (レス) id: f41e96a315 (このIDを非表示/違反報告)
みんみ(プロフ) - こんにちは!コメント失礼します。煉獄さんが好きすぎて一気に読んでしまいました^ - ^煉獄さんの登場楽しみにしてますっ!! (2021年1月11日 13時) (レス) id: 51bdc8dd02 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルナイト☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年11月6日 16時

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