Changer!! 2【東海オンエア】

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「てっちゃん、昼だってば」





カンカン、という甲高い音が耳をさすのがとても痛くて仕方ない





「もーいい加減おきなって」






目を渋々と開けると思った通り、フライパンを片手に立つざわさんの姿があった




「いつまで寝てるの？ みんな集まってるよって」




「んー…」






今日は昼間から久しぶりに全員が集まっての撮影の予定があった


いつもは来れないゆめまるやしばゆーまで来れる日で、企画をとりあえず3本は撮ろうと話していた






重い足取りのままリビングへ出向くと集合している仲間たちをみてなんだかいつもの空気に安心する






昨夜は結局そのまま家に帰ってきて、傷心な俺は布団にくるまって編集さえせずに寝た


いいとオトナが失恋で心を痛めて寝込むなんて恥ずかしいことだ






気は進まなかったけれど、仕事は仕事なので撮影に取り掛かるようすぐに準備を始めた








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「ハードすぎた」




「疲れた…」





みんな口々に疲労の言葉を吐く午後9時、今日はそれでも割と早く終わった方だった





「あれ、てっちゃん今日コンビニ行かなくていいの？ 」





リビングで皆それぞれ思うがままに過ごしている時にざわくんに言われた。






たしかに、普段ならそろそろ家を出る準備をしている時間だった



「いや、今日は編集もあるしいいや」




「珍しい、いつもなら編集すっとばして飛んで行くのに」




流石に今日は、笑顔でAに会える気はしない


今日は、なんてかこつけているけれど実際はこの傷が癒えるのかすら謎だ






「なに、どゆことよ」





ゆめまるが俺らの話を聞いていたらしく、詳細を聞こうと身を乗り出してきて結局俺の恋沙汰がみんなに露呈してしまった



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「え！？ まってまって、相手ってあのお蔵入り企画の子だったの！！ 」





「初耳すぎるしてつや女子高生狙いとかベースケかよ！ 」




りょうととしみつは驚きすぎてケラケラと笑って俺を馬鹿にする





「でももう、昨日その子他の人と歩いてるのみたから失恋した」




俺が頭を抱えてため息をつくと、さっきまで茶化してたヤツらは慰めてくるかと思いきや予想とは裏腹に大声で笑ってきた




「なんで笑うんだよ…」




「いやー、てつやらしくなくて面白いなって」





「お前意地でもいつも落としに行くのに」




「相当好きなんだね」




そう周りに言われて改めて思った、こんなに俺Aのこと好きなのか、と。

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