Changer!! 【東海オンエア】

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まだじりじりと暑く、汗ばむ私の体
勉強する私の腕に汗のせいでルーズリーフがくっつく




鬱陶しく感じながらもひたすらに勉強をした






「さて、学生の皆さんは宿題は終わりましたか？ 」


最近のテレビのキャスターはこの言葉を決まり文句のように口にする





そう、制せなかった私の夏休みはもう少しで終わろうとしていた





夏休みを制せなかった私には受験は果たして制せないのだろうか？




〜♪






携帯のタイマーが鳴った




時計を見れば時刻はバイトへ行く時間になっていて、今日も自転車にまたがり急いでコンビニへ向かう






お金を貯めるためと言っていたバイトも、今じゃもう私の目当ては帰りのてつやさんとの2人の時間だと思う






聞き飽きた入店音を鳴らしながらペタペタとビーサンでやってくる貴方を見ればさっきまでの眠たさなんて飛んで行くんだ







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「お待たせしました」



「お疲れ、暑いからアイスのサービスだ！ 」





クーリッシュをポイっと私に手渡す

ついこの前私がクーリッシュが好きだと言ったことを覚えてくれていたんだ



そんな些細なことなのに嬉しく感じる自分はどこまで受験勉強に疲れているんだろうか




「てつやさん優しいなぁ、パパ活最高」





「だれが金銭で女子高生とデートしてるっていうんだ」





「ほぼほぼそうでしょ」





「そうでした」





そうやって目尻にシワを作ってくしゃっと笑う顔を見ると、勉強の疲れだって吹っ飛んでしまう



くだらない話をするだけで私の一日は幸せになるんだ





「じゃあ、また明日」




「おやすみなさい」




今日も大好きな時間を終えて家に帰る





明日も、これからも、この時間さえあれば私の気持ちは満たされる




部屋に大切に飾っていた先生との写真たては今まで視界に入るだけで私の胸を締め付けていたのに今じゃ全くだ





むしろ邪魔に感じて、クローゼットの奥に放り込んだ







勉強の合間に携帯を見れば新着動画の案内

さっきまで一緒にいたのが夢みたいだ







信頼、信用、嬉しい


素を話せる相手がいるというのは、幸せなのだ



もちろんキョンだって諏訪くんだって友達として大好きだ。でもてつやさんはそれ以上に好きなんだと思う







コンビニへ勤める最後の日まで、 'あと1ヶ月もないこと' を今の私は、写真たてと一緒にクローゼットの奥に放り込んだ




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