Changer!! 【東海オンエア】

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そのあとは雨が少し収まってきてからてつやさんは傘を差しながら帰っていった





「よく休むんだよ」



そんな優しい言葉をかけて。








別にやましいことを期待していたわけでもないし、ただ前科があったから「何か」があることは覚悟していたけれど全くそういうことはなかった。







ただ単に優しくされただけの夜




初めて、誰かに弱みを見せた夜






人に弱みを見せることは昔から嫌いだった

友達にも辛い場面は見せたくなくて1人で泣くことが多かった




だから人に涙を見られることは初めてに近くて、でもその初めてがあんな肯定からはいるものだったから





なんだか胸の奥が熱くなってしまった









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翌日は予備校で、その日は模試の結果発表の日だった





「Aさん、どうしたの？ 」







ペラリと渡された紙が示す判定のアルファベットは以前よりかなり下がっていた





勉強量増やしたのに、結果についてきていない



周りの子達は成績が上がった、これならもう１つレベルを上げれるかもしれないなんて話している







そんな最中私だけ…









「最近ぼーっとしてるし、しっかり勉強してる？ 」




先生の言葉に追い打ちをかけられる

勉強していないわけでは全くないし、最近の休日は男の人に会うことも勉強の所為でなくなっていた




勉強の所為？


違うかもしれない。






あの人と出会ったから、そんな理由も含まれているかもしれない



なんとなくしちゃいけない、そんな気持ちが私をその行為から足止めしていた









'報われない子'




そんな言葉が頭をよぎる









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途方にくれて、帰り道1人涙を零した





ただ、雨が昨日ほどではないけど降っていたから涙は雨と一緒に流れた



傘なんてさす気になんかなれなくて




雨に濡れながら1人暗闇を歩く




なにも、なにも、報われなんかしない









もういっそのことすべてを放り投げようか。








そんなことを考えていた時だった。

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