§僕らはいつも§〜＊banbi＊ninoai＊〜

それぞれの思い3 S ページ4

翔side




今日も、5人での仕事が続く。

潤は、何時ものように雑誌を読んだりケータイをいじったりして、待ち時間を過ごす。

智君は、狭いソファーの上で器用に体を
曲げて寝ている。

雅紀はニノにちょっかいだしながら
テンション高めに、朝の出来事を話してる。

ニノは、雅紀を適当にあしらいながら
今日もゲームを頑張ってる。

俺はというと、新聞を読みながら
楽屋を観察していた訳だが…。



何となく、違和感を感じる。



みんなの行動は何時もどうりなのに、
何て言うか…。



しばらく、観察を続ける。



！！！



違和感の正体は、雅紀とニノだった。



二人の行動は何時もどうりだ。
だけど、何時もより会話にキレがない。

二人とも、何かに囚われるような…
探りながら、言葉を発してるような感じだ。



こんなとき、何時も潤に相談していたけど
今は、とても話しかけられる状態じゃない。




・









・








しばらく、考えていたら突然雅紀が
席を立ち、俺の方へ歩みよってくる。

「翔ちゃん！ちょっといい？」

そう言って、腕を引っ張ってくるから、必死に
バランスをとりながら答える。

「なんだよ、急に。
…そんなに、焦るなよ�。」

きっとニノとの事だろうと思いなるべく
回りに勘づかれまいと、おどけてみせる。

そのまま雅紀につれられ、楽屋を出て人通りの少ない物影に連れていかれる。



やっと振り返った雅紀の顔は、
何かを思い詰めたような、苦しげな
顔つきだった。

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