§僕らはいつも§〜＊banbi＊ninoai＊〜

結果とチャンス３ J ページ29

「あ、のさ、ニノ！飲み物買いに行こうよ！」

突然相.葉君が立ち上がり声を上げたと思ったらニノを引っ張りだす。

「ちょっ、なんですかいきなり…。」

文句を言いながらも、振り払わずに素直について行くニノ。

やっぱり相.葉君のことが好きなんだな、と思う。

そのままバタバタと楽屋を後にした2人。

そんな2人を眺めてたら俺の向かい側から、クスクスと笑い声が聞こえてくる。

この楽屋内にまともに意識のある人なんて俺と翔さんしかいない。

だから必然的に笑い声の主は翔さんなんだろうけど…。

「どうしたの？笑い声が聞こえたけど…」

「あぁ、ちょっと面白くなっちゃって。やっぱそうなんだなーって。」

「え、ニノと相.葉君のこと？」

「うん。雅紀がいきなりいくもんだから。それにあんな2人久しぶりじゃん。」

「あ〜、それは俺も思った。でもなんで急に…？」

そう。最近の2人は何処か距離が空いていた。

それは翔さんと相.葉君が付き合い出したからなんだろうけど。

それがなんでいきなり前みたいに遠慮のない誘い方の相.葉君になったのか、そしてそれを何故仮にも恋人である翔さんが面白がるのかが謎なんだ。

「決心がついたんじゃない？松潤には悪いけど、相.葉君も本気みたいだよ？」

「え？…あ、あぁ。その辺はまぁ、都合がいいっていうか…。」

「なんだよ、都合がいいって。」

「まあ、いろいろ。それより翔さんの方が、いいの？恋人でしょ？」

「あー、やっぱばれてたんだ。でも、今は付き合ってないよ。昨日話し合って決めたんだ。」

「そうなんだ。」

勝った。そう思った。やっぱり決着は昨日のうちに着いていた。
これも、結果的にはニノの勝手な交際宣言が功を成した。

ニノが戻ってきたら、ニノにも報告してやろう。

このまま行けばあの2人はそのまま上手くいくだろう。

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