§僕らはいつも§〜＊banbi＊ninoai＊〜

試合の同士2 J ページ21

潤side


俺が落ち着かせるように言った言葉に、考えるようにして黙り込んだニノ。



「そう、ですよね…。でも、悠長にまってたらそれこそ取り返しがつかなくなることだって
あるかもしれないじゃないですか。」


「そん時はそん時だ。2人が本当の恋人だったってだけだろ？受け入れて諦めるしかない。」


「………」


「…でもそうはなんねーよ。早ければ今日のうちに決着がつく。俺たちはそれを見守るだけだ。

俺たちの結末は一緒だ。お前は1人じゃない。謂わば同士だ。

ヒロインと言う名の。な。

今日は特別に1人で結果を知るのが怖い二宮さんに俺様が付き添ってやろう。」


「…ふふ。そう言って実は自分も怖いだけなんじゃないんですか？それになんか今

自分凄いうまいこと言ったみたいなドヤ顔やめて下さい。」



笑ながら茶化してくるニノ。調子が戻ってきたのはいいがちょっと…



「はぁ？お前今更それはないだろ？人の慰めをなんだと思ってやがんだよ。」



ちょっと拗ねた様な半笑な感じで返した俺の言葉に俯いてしまったニノ。



「…すみません。自分でも止められなくなってて、正直怖かったです。
ありがとうございました。本当に…」



俯いたまま震えるような声で話すニノの頭を撫でた。

安心できるように。もう、前を向けるように。

撫で始めてからニノは泣き崩れた。なかなか泣き止まないニノの代わりに運転を代わってやる。

慣れない右ハンドルの車に苦戦しながらもぶつけることなくニノのマンションにつき

落ち着きを取り戻したニノと家に入りお互い飲みながらどっちに転ぶかわからない

試合の終了を肩身を寄せ合い待ち構えた。

困惑、信頼、違和感。 S→←試合の同士 J

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