§僕らはいつも§〜＊banbi＊ninoai＊〜

いつもの… J ページ14

潤side


今日は、久しぶりの嵐5人での仕事だった。


相.葉君と翔さんは相変わらず戯れている。


ただ、今までは相.葉君と話している時や面白いことに対して


弾けたように大きく笑っていた翔さん。


でも、最近はにこにこと抑揚ない笑に近い。


相.葉君も相.葉君で、あれだけニノニノと煩いぐらい追いかけ回していたのに



今じゃ、翔ちゃん翔ちゃんだ。



そんな相.葉君の態度に泣きそうな顔で耐えるニノ。


相.葉君がニノニノ煩かった時は、煩い、ウザい、鬱陶しいの


「う」から始まる拒否単語3連チャンを繰り返し唱えていたのに


いざ、自分から離れていく相.葉君をみて、なす術なくただただ


泣き叫びたくなる感情を押し殺していた。


そして大野さん。


彼だけは表立った変化がみられなかった。


眠そうな顔しながら、いつもみたいにのフニャフニャと笑って


楽屋を眺めている。


事態の変化をいち早く勘づいてるはずのリーダーが何も言わない。


俺だってニノに「顔引き攣りすぎ。あと2人のこと見過ぎ」と注意されたのに。


なんで翔さんは思いっきり笑えないくらい何かを溜め込んでるのに相.葉君と


付き合っているのだろう…。


相.葉君だってそんな翔さんに気づいているだろうに…。


現に、にこにこ笑って話を聞く翔さんに一瞬悲しそうに笑う。


どうしてお互い望んでいた相手ではないのにこんな……



「じゅ、くん。じゅんくん。潤君！！」



「…え、うわあ！な、なに？」


どうやら、何回もニノに呼ばれていたようだ。



「な、なに！…じゃないよ。何回呼んだと思ってるんですか！移動、僕達の番ですよ？

いきますよ！遅れちゃます。」



「あ、ああ」



と短く情けない返事で答えた。


楽屋にはリーダーが寝てるだけで他の2人はいなかった…。






スタジオまでの移動中にニノが口を開いた。



「お互い辛い身ですね…。俺たちの想いの人達は、付き合ってる。」


「………」



「2人そろっって失恋ですか。ハハハ。


…………………俺たちも付き合っちゃいます？」





「………え。お前それ…」





「そのままですよ。お互い愛なんてない。


…………所詮傷の舐め合いですよ。」

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