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ノエルさんに連れられて行った先は、森の中のお屋敷。豪勢で声が漏れた。その子にいたのは3人の男性と、2人の女性。
「コグレさん、お久しぶりです」
「お久しぶりです、Aさん。ここまでご足労ありがとうございます」
「先輩お久しぶりー!」
1人はコグレさん、1人はユキだった。ユキはギャングラーのボスが倒されたという情報が発表されたすぐあとに突然会社を辞めてしまった。ノエルさん経由でユキの話は聞いていたし、メッセージを送れば数日かかるが返信はあったので、心配はしていなかったけど。
残りの3人を紹介してもらおうと、ノエルさんとコグレさんとユキを見るがニコニコしているだけだ。なるほど?彼らに聞けばいいのかな。彼らに視線を向ける。男性は二十代中盤〜後半くらい。誰かに似てるかな。女性の1人も同じくらい。髪が長い。お姉さんって言葉が似合う。もう1人の女性は高校生かな、この子も長い髪を2つに縛っている。
「朝加Aさん、ですよね。はじめまして」
男性が私の前に立つ。落ち着いた喋り方だけど誰かに似ているなぁ。
「はい。はじめまして」
彼が名乗ってくれるのを待つが、彼は何かを待っているようで何も喋ってくれない。2人の女性に視線を向けてみるが、ニコッと微笑まれただけだ。ノエルさんに視線を向ける。
「いや、ちょっと出来心でね。Aちゃんなら、彼らがだれか分かるかなって」
「あーそういう事ですか。それならそうと言ってくださいよ、何も言ってくれないから不安になるじゃないですか。いいですよいいですよ、それ、やります。ヒントは無しですか?」
「喋るのはあり。でも、彼の名前だけは無し」
男性の名前を聞くのは無しか。私が名前だけ知ってる人か、もしくは、名前を聞いたら誰か予想がつく人か。
「お二人の名前は?」
「私は大平彩」
「一ノ瀬詩穂でーす」
お姉さんが大平彩さん。女子高生(仮)が一ノ瀬誌穂さん。
「3人とも、大量失踪事件の被害者だよ」
「ああ、2年前の。ギャングラーに捕まってたっていう…。警察が助けた」
「助けてくれたのは快盗なんだ」
お兄さんが私の言葉を訂正する。おや、私は快盗と警察がギャングラーと戦い倒したことにより、被害者たちが帰ってきたって聞いていた。ニュースでもそう言っていたし、兄さんたちもそう言っていた。快盗だと断言するには何かそこにあるんだと思う。魁利くん達だと断言するには…魁利くん?
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わたる(プロフ) - 飛翔薫さん» ありがとうございます!なんとか書ききり、アップしきることができました。今熱が落ち着いてしまいましたが、再燃した時には書きたいと思っています! (2019年11月28日 21時) (レス) id: 3e7009a64a (このIDを非表示/違反報告)
飛翔薫(プロフ) - 完結おめでとうございます!ノエル推しにとってはこのチラシの裏からいっぱいパワーをもらいました!終わってしまうのは寂しいですけど、もっとノエルとの話見たいけど!とりあえず完結おめでとうございます! (2019年11月27日 21時) (レス) id: 2e2f159122 (このIDを非表示/違反報告)
わたる(プロフ) - シェリーメイさん» ありがとうございます。コメント嬉しくて私も幸せです(*'ω'*) (2019年11月25日 22時) (レス) id: 33016a5e7b (このIDを非表示/違反報告)
シェリーメイ - わたるさん» ずっとずっと、この小説のおかげで私は幸せでした!完結おめでとうございます。 (2019年11月25日 18時) (レス) id: e2657486e4 (このIDを非表示/違反報告)
飛翔薫(プロフ) - 更新待ってましたぁぁぁぁぁ!! (2019年6月26日 23時) (レス) id: 9764edc4fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わたる | 作成日時:2019年3月21日 11時