【ルパパト】ちらしの裏(4)

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スタート！と声をかけてストップウォッチを押す。なぁなぁとポーダマンが私に話しかけてきた。

「お前あの可愛い顔した奴の彼女なんだろ？どこに惚れたんだ？」
「えっ、どこって言われても…全部じゃないですかね。具体的に言語化は難しいんですけど。最初は体がよく動く人だなぁって思ってましたけど、あそこまで動くようになるのは日々の鍛錬の成果なんですよね。毎日、繰り返し練習して練習して、目標達成するために努力ができる素晴らしい人ですよね。アクロバットしてる時のノエルさんってすっごい楽しそうなんですよ、わかります？それがもう可愛くてかわいくてこっちも楽しくなるんですよね。まぁ、アクロバット凄すぎてどこがどうなってるのかもうよくわかんないんですけど。それにそれに、エンジニアとしての技術もすごいんですよ。設計図を見せてもらったことがあるんですけど、無駄がないというか、美しいんですよね。私はどちらかといえばソフト側のエンジニアなのでハードはあまり得意ではないのですが、ハード側もソフト側の設計図も美しくて。あの設計図を作るには知恵と知識が必要なんです。なんていうのかな、こう…目標を決めて、その目標を達成するための苦労はいとわない。そういうストイックさが好きなのかもしれないですね」
「おーい、Aちゃん。ノエルが死にそう」
「えっ」

ノエルさんの方を見れば顔を覆ったまましゃがみこんでいる。見える耳は真っ赤だ。

「てか、ストップウォッチ！大丈夫なのかよ」
「甘く見ないでください。惚気ていても、時間は正確です！」

ストップウォッチの画面を見せる。それはぴったり１分16秒00で止まっていた。

「「「「コワ」」」」

正確すぎて魁利くんたちとポーダマンに引かれた。なぜだ。

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