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「こんにちは、エックスの恋人さん」
その青い女のギャングラーはわずかに首を傾げた。抵抗する間もなく、不意打ちでポーダマンに連れさらわれ、後ろ手に縛られたあと彼女は現れた。楽しそうに肩を揺らしている。通報もできていない。どうしよう。
「私はゴーシュ。しばらくトラモントがお世話になったわね」
「とら…？」
「貴女の先輩よ。人間のふりをしたときは、確か…日暮って名乗っていたわね」
日暮先輩…！喉の奥が、ひ、と音を立てた。
「貴女と一度話してみたいと思ってたの。パトレン1号の妹で、エックスの恋人さん」
「なに、を…」
こわい。何を考えているのかわからない。こわい。彼女が私に見せてきたのは、双眼鏡？
「これ、私のお宝なの。なんでもわかるのよ。探し物とか弱点とか、エックスが人間じゃないとか」
「………え」
ざぁっと血の気が引く音がした。そして、ドクンドクンと耳元で鳴り始める。人間じゃあ、ない？…いや。
「うそ」
「嘘じゃないわよ。貴女、嘘は分かるんでしょう？」
「知ってる人の嘘はね。初めて会ったような貴女みたいな人は無理」
「あら、そうなの。でも、嘘じゃないわ。ほら、思い出してみて」
ゴーシュが私の頬に手を添える。体を引いて離れようとするがすぐ後ろに構えるポーダマンに阻止される。
「トラモントがギャングラーだって知ったとき、彼はどうしてくれた？」
「どう…？」
「何をしてくれた？慰めてくれた？支えてくれた？…してくれなかったでしょ。できるわけないわ。エックスも貴女を騙していたんですもの。…いいえ、今も騙しているんですもの」
「ち、ちがう」
「何がちがうのかしら？彼は人ではないわ。そしてそれを隠して全員を騙している。貴女を騙しているのよ。自分の目的のために、貴女に嘘をついて」
違う。嘘だ。こんなの、ギャングラーの嘘。私とノエルさんの仲を、兄さん達とノエルさんの仲を裂こうとしているだけだ。ギャングラーよりも、ノエルさんの方を信じる。
「嘘つき」
「ま、信じないのも無理はないわ。本人に聞いてごらんなさい。またお話ししましょ」
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わたる(プロフ) - 飛翔薫さん» ありがとうございます！なんとか書ききり、アップしきることができました。今熱が落ち着いてしまいましたが、再燃した時には書きたいと思っています！ (2019年11月28日 21時) (
レス) id: 3e7009a64a (このIDを非表示/違反報告)
飛翔薫(プロフ) - 完結おめでとうございます！ノエル推しにとってはこのチラシの裏からいっぱいパワーをもらいました！終わってしまうのは寂しいですけど、もっとノエルとの話見たいけど！とりあえず完結おめでとうございます！ (2019年11月27日 21時) (レス) id: 2e2f159122 (このIDを非表示/違反報告)
わたる(プロフ) - シェリーメイさん» ありがとうございます。コメント嬉しくて私も幸せです(*'ω'*) (2019年11月25日 22時) (レス) id: 33016a5e7b (このIDを非表示/違反報告)
シェリーメイ - わたるさん» ずっとずっと、この小説のおかげで私は幸せでした！完結おめでとうございます。 (2019年11月25日 18時) (レス) id: e2657486e4 (このIDを非表示/違反報告)
飛翔薫(プロフ) - 更新待ってましたぁぁぁぁぁ！！ (2019年6月26日 23時) (レス) id: 9764edc4fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたる | 作成日時：2019年3月21日 11時
