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ふむ、と息を吐く。目の前にはギャングラー。後ろには男子高校生達3人。例によってまたギャングラーに遭遇してしまったわけだ。キーホルダーを使って通報済み。高校生達を見捨てれば私1人は助かるだろうけど、そんなことはできない。高校生達は腰が抜けたのか、それぞれ尻餅をついている。
「君達立てる?」
「無理っ!てかおねーさんなんで平気なの!」
「お姉さん危ないから!」
「こここ、こっち…!逃げなきゃ…」
腰が抜けているものの私を助けようとしてくれている。ありがとう。
「警察には通報済み、駆けつけてくれるまで時間を稼がないと」
「何をコソコソ言ってるんだ!?」
幸いにも、今回は彼らがいる分冷静だ。彼らが怖がってくれている分、私は冷静だし、彼らを逃がさなきゃという意識があるから、さらに落ち着いていられる。そしてありがたいことに彼らは剣道部らしい。背中に竹刀を背負っていた。一番近くにいた子の竹刀を抜き取る。構えて、振り下ろす。ぱんっとギャングラーの腕をはたき落した。
「君達は、三人まとまって、私から離れないで。ギャングラーの的が2つになったら凌ぎきれない」
「お姉さん、ギャングラー倒せるの!?」
「無駄口は叩かず、冷静に」
はい、と三人の声が揃った。さて、どこまで凌げるか。早く来て欲しい。
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りいか - クッソ好きだ…………!なんだこのドストライクゾーン!!これからも執筆頑張ってくださいっ! (2021年8月7日 2時) (レス) id: 6698df4412 (このIDを非表示/違反報告)
わたる(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます。 (2018年11月4日 22時) (レス) id: 33016a5e7b (このIDを非表示/違反報告)
まる - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年11月4日 22時) (レス) id: d1b5e30223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わたる | 作成日時:2018年11月4日 22時