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会場は屋上だということで、2人に連れられて屋上へ向かう。うう、なんだかドキドキしてきた。
「ノエルさーん。Aさん来たよー」
「本当かい！」
ばっと目の前に現れたノエルさんは金と銀の浴衣だった。キラキラしている。いやむしろギラギラしている。どこに売っているんだろう、そんな浴衣。そんな浴衣、テレビで歌っている歌手のステージ衣装でしか見たことない。ぷはっと息が漏れた。ノエルさんらしい。かわいい。そっとノエルさんが私の手を取った。
「とっても可愛いよ。Aちゃん。Aちゃんにはこの柄が似合うと思ってたんだ。うん、とっても可愛い」
ノエルさんの笑顔に胸がきゅん、と鳴った。つかささんがポンと背中を叩き、初美花ちゃんが良かったですね、と声をかけてくれた。
「……ありがとう、ござ、い、ます。その、ノエルさんも…ノエルさんらしくて、いいと思います」
「メルシー」
ノエルさんに手を引かれる。会場には美味しそうな匂いがしている。透真くんが料理を用意してくれているらしい。
「お、Aちゃん。いいじゃん、浴衣」
「本当だ、よく似合ってます」
魁利くんと咲也さんが褒めてくれる。うへ、嬉しいな。
「…おや？このかんざし、僕が用意したものじゃないね？」
ノエルさんがかんざしに触れる。かんざしについている飾りが音を立てた。赤い石の飾りがついたかんざし。
「貰い物で、気に入ってるので。せっかく用意してもらったけど、こっち付けたかったんです」
「貰ったって…男？」
ノエルさんが不機嫌そうに眉をひそめる。なんというか、意地悪したい気分になる。
「…男ですよ」
さらに不機嫌そうな顔。
「俺があげたやつだろ」
そう言ったのは兄さんだった。ノエルさんがえっと目を丸めた。かわいい。
「え？本当かい？」
「ああ、Aの就職祝いにな。強請られたやつだろ、コレ」
「そうそう。男は男でも兄さんです」
「…。Oh la la〜。意地悪だなぁ」
「へへへ、意地悪したくなっちゃいました」
じゃあ、とノエルさんが私の手を取る。反対側の手が腰に回る。取られた手の指が絡められる。ち、かい。
「僕が何かプレゼントしたら付けてくれるかい？」
「は、はい」
「約束だよ」
たとえば、この指とか。ちゅ、とノエルさんの唇が落とされたのは、私の左手の薬指。そ、それって。
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りいか - クッソ好きだ…………！なんだこのドストライクゾーン！！これからも執筆頑張ってくださいっ！ (2021年8月7日 2時) (
レス) id: 6698df4412 (このIDを非表示/違反報告)
わたる(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます。 (2018年11月4日 22時) (レス) id: 33016a5e7b (このIDを非表示/違反報告)
まる - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年11月4日 22時) (レス) id: d1b5e30223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたる | 作成日時：2018年11月4日 22時
