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30-2 ページ28

歓迎会当日、急な仕事が入ってしまって退社時間が遅くなってしまった。珍しく残業している先輩が話しかけてきた。急いでるから話しかけないでほしい。

「朝加、悪いな。急いでるとこ」
「悪いと思ってるなら急に言わないでください」
「もしかしてデートか?高尾と」
「…似たようなものですね!はい!終わりました!あとは自分でやってくださいね!」
「助かるよ」
「お先に失礼します!」

鞄をつかんで飛び出すように会社を出た。兄さん達には既に遅れるという連絡入れてある。でも花火の時間もあるし、浴衣着るし、もっと早くつきたかった。ノエルさんが選んでくれた浴衣も気になる。待ち合わせの建物の入り口に行けば、つかささんと初美花ちゃんが待っていてくれた。2人とも浴衣だかわいい〜!2人のもノエルさんが選んだのだろうか、かわいい。

「すみません、遅くなりました」
「Aさん、お疲れ様です!」
「仕事だったんだろう。仕方ない」
「支度は透真たちがしてるよ。Aさんは先に着替えよー。さっき見せてもらったけど、かわいい浴衣だったよ!」
「ああ、似合うと思う。私達が着付けを手伝うよ」
「ありがとうございます」

走ってきたから息が上がっている。とりあえず落ち着こう。化粧も直したい。
ノエルさんが選んでくれたのは、紫ベースの矢羽柄の浴衣だった。うう、かわいい。2人に手伝ってもらって着る。鏡の前でくるっと回る。かわいい。髪型はアップにしようかなー。いくつか髪飾りを用意してくれているらしいが、髪飾りだけは自分で用意したものをつけよう。くるくると髪をまとめてかんざしを指す。うん、かわいい。

「あれあれ?ノエルさんの用意したのつけないんですか?」
「うん、かんざしはこれをつけたくて」
「いいんじゃないか。よく似合っている」
「ありがとうございます。さっき言いそびれちゃったけど、2人ともかわいいです。かわいい」
「ありがとう」
「えへへ、後で3人で写真撮りましょー!」
「そうだな」

ノエルさんはかわいいって言ってくれるかな。もう一度鏡を見た。

「ノエルさん、かわいいって言ってくれるといいですね」

初美花ちゃんの言葉にびっくりする。

「…君はエスパーか」
「いや、今のは私も分かったぞ」

つかささんの言葉にうなだれた。そんなにわかりやすかっただろうか。

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りいか - クッソ好きだ…………!なんだこのドストライクゾーン!!これからも執筆頑張ってくださいっ! (2021年8月7日 2時) (レス) id: 6698df4412 (このIDを非表示/違反報告)
わたる(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます。 (2018年11月4日 22時) (レス) id: 33016a5e7b (このIDを非表示/違反報告)
まる - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年11月4日 22時) (レス) id: d1b5e30223 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わたる | 作成日時:2018年11月4日 22時

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