【ルパパト】ちらしの裏(2)

30-1 ページ27

「歓迎会、ですか」
『そう！その日は花火もあるし、みんなで浴衣着て花火見ようと思って』

昼休憩中、ノエルさんから電話がかかってきた。今日はミーティングもあったのでジュレには行かなかった。そうしたらノエルさんから泣きそうな声で電話がかかってきた。内容はノエルさんの歓迎会のお誘い。スケジュール帳を取り出し確認する。

「たぶん…大丈夫です。仕事の状況で少し遅れるかもしれませんが、たぶん」
『やった！浴衣は僕に任せて！僕が用意するから』
「わかりました、お願いします」

ああ、そろそろ昼休憩終わりのチャイムがなってしまう。

「すみません。ノエルさん。そろそろ昼休憩終わりなので」
『残念。また電話するね。耳元でAちゃんの声が聞けるの、嬉しいから』

じゃあね、と電話が切れた。携帯をしまって自席に戻る。ふぅ、と息を吐く。やべ、仕事に集中できなさそう。

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