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少し体重をかける位置を変える。んー…つらいなぁ。
「…っ、Aちゃん、その、あまりもぞもぞしないでもらえるかな」
「ごめんなさい、無理な体勢からか腰が痛くなってきて」
「僕に体重かけていいから」
「いや、それだとノエルさんがたいへ…」
腰に何か硬いものが当たった。これは。ノエルさんとくっついている私に当たるものって。視線を落とす。見えないけど。ノエルさんに視線を向ける。ノエルさんは私と反対の方を向いていて、口元を隠していた。
「………ごめん、本当ごめん」
気不味くなって、視線を動かす。透真くんが同情するような視線を送ってきた。魁利くんはげらげら笑っている。初美花ちゃんはよく分かっていないのか首を傾げている。
「本当ごめん」
「原因は私にもあるでしょうし、今日のことは水に流しましょう。お互いに」
「ごめんね」
ノエルさんは謝ってくるけど、元々の原因はギャングラーだし、私だってノエルさんに体を押し付けているわけだから、ノエルさんだっておんなじ状況だ。不可抗力不可抗力。それで怒るほど人間小さくない。つもり。しかしいい加減この体勢は辛い。つかささんまだかな。
「Aちゃん、僕の後ろのポケットにスマホ入ってるからとってもらえるかな」
「はいはーい」
スマホを取り出す。ちなみに取り出した時にノエルさんのお尻に触ってしまったが断じてやましい気持ちからではない。不可抗力。偶然。
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りいか - クッソ好きだ…………!なんだこのドストライクゾーン!!これからも執筆頑張ってくださいっ! (2021年8月7日 2時) (レス) id: 6698df4412 (このIDを非表示/違反報告)
わたる(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます。 (2018年11月4日 22時) (レス) id: 33016a5e7b (このIDを非表示/違反報告)
まる - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年11月4日 22時) (レス) id: d1b5e30223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わたる | 作成日時:2018年11月4日 22時