入水者 ページ5
「私は如月A、13歳。」
「A、さんか…。」
「いいよ、さん付けしなくて。そっちの方が歳上なんだし。」
「っじゃあ僕のことも呼び捨てでいいから！」
「わかった。…これからよろしく。」
敦に右手を差し出す。
「？」
キョトンとしている彼に「握手。」と急かすと、彼はもうただの布としてしか役割を果たさなくなった服で手汗を拭うと少し顔を赤くしながらもおずおずと右手を差し出してきた。
彼の手を掴んで固く手を握り終えると互いに笑がこぼれた。
「！」
敦が目を見開いている。
「？どうした？」
「いや、その…。笑ったときの方が、可愛いなと思って…。いや、もちろん普段も綺麗だけど…。その、ギャ、ギャップ？が、なんか…」
「あぁ。普段からこうだから。」
長く続きそうな敦の話を遮ってこれからどうしようか、などと考えていると川の中から足が伸びているのが見えた。
ピクピクと動くその足は次第に下流の方へ流されていく。
「！川に…人が！」
「此処で待ってて！！」
そう言うと敦は川の中に飛び込み、見事に入水者を救出した。
「はぁはぁ…」
敦の息が荒い。水の中に飛び込んだせいで全身がびしょ濡れだった。
「おーい。」
2回ほど頬を叩くと、岸に横たわっていた入水者はギョロっと目を覚まして起き上がった。
「ヒッ…！川に流されてましたけど…大丈夫ですか？」
「助かったか、ちぇっ」
「ちぇっ！？」
(今ちぇっって言ったか？この人。)
折角助けてやったのに舌打ちとは、たとえ入水でも失礼の極みだ。
「君かい？私の入水を邪魔したのは。」
「僕はただ助けようと…。えっ！？入水！？」
「知らんかね。入水自 殺だよ。」
ああ。やっぱり。なんかそんな感じした。
「自 殺！？」
「そう。自 殺をしようとしていたのだ。それなのに君が余計なことを…。」
「えぇ…」
「とはいえ、人に迷惑をかけないクリーンなじ、さつが私の信条だ。なのに、君に迷惑をかけた時点でそれはこちらの落ち度。」
「自 殺にクリーンも何も無いような…。」ﾎﾞｿ
よろよろと立ち上がろうとして盛大に腹を鳴らしながら倒れ込んだ敦を私は慌てて受け止めた。
「何かお詫びでもしよう。(…ｸﾞｳｩｩｩ」
「…」
(この人もかー！！)
「腹が減っているのかい？奇遇だな。少年。」
「！！それじゃあ…。」
「ちなみに財布は流されたようだ。」
「えぇー！」ｶﾞｸｯ
…そう言えば朝から何も食べてなかった。
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華月姫(プロフ) - 鴻さん» こちらこそありがとうございます！はい、一緒に人気作者になれるよう頑張りましょう(*^_^*) (2017年6月8日 18時) (
レス) id: f5f2dd91a6 (このIDを非表示/違反報告)
鴻(プロフ) - 華月姫さん» ありがとうございます！！私も華月姫さんのイベントの繁栄をお祈りしています。お互い頑張りましょう！o(^-^)o (2017年6月8日 17時) (レス) id: 85ba8e2866 (このIDを非表示/違反報告)
華月姫(プロフ) - 最後に、これからも更新頑張ってくださいね!(^^)!応援してます！！ (2017年6月8日 17時) (レス) id: f5f2dd91a6 (このIDを非表示/違反報告)
華月姫(プロフ) - イベント参加ありがとうございました！読むの遅くなってすみませんでした。お話読みましたが表現の仕方がとっても上手ですね！！私には出来ない…( ;∀;)。それにお話とっても面白かったです！文を書くのが上手なんですね！羨ましいです (2017年6月8日 17時) (レス) id: f5f2dd91a6 (このIDを非表示/違反報告)
鴻 - すみません。忘れてました。わざわざご忠告ありがとうございます。 (2017年6月2日 20時) (レス) id: 85ba8e2866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鴻 x他1人 | 作成日時：2017年6月2日 17時
