story49 届かない手紙 ページ7
陽毬side
星なしが学園に入学してきて約一週間が経過した。星なしは今までいろいろありながらも笑顔で日常を繰り返していたのに、今日は少し様子が違った。
今日の彼女は唸ったり何かをばしばし叩いたり教室の床を転がったりと先程から僕の視界の隅で暴れている。正直かなり鬱陶しい。
そんな彼女の悩みは祖父からの手紙が一向に届かないことであるようだ。ついにはクラスメイトの占いのアリスを持つ人に頼み込んで占ってもらい出した。あの人のアリスは占い方法が特殊であるため誰もやりたがらないのだが、よっぽど切羽詰まっているようだ。
僕が適当にお菓子を食べたり、棗が持ってる漫画本を一緒に眺めたりしているうちに、やっと占いの結果が出たようだ。１０分くらい激しく踊り続けた星なしは汗だくだ。簡潔に占い結果をまとめると星なしの祖父は学園まで来ていて、現在門番と口論中だそう。
それを聞いた星なしはみんなを押し除けて祖父に会いに行こうと暴れるが、委員長や蛍がそれを阻止。泣き崩れる星なしに珍しく蛍が折れて星なしは今、蛍の発明品で門付近の音声と映像を見せてもらっているようだ。
僕や棗からしたら家族から手紙が届かないことなんて当たり前だから、星なしが不安になる理由も分かる。ただ彼女の星階級が実力に見合わないものになったり、じんじんの彼女への異常な対応から考えると、学園が彼女の手紙を祖父に届けることなんて一生ないと思う。それに手紙が届いていないとしたら祖父の学園への突撃なんて、今日限りのことではないだろう。
「何で！？ 音沙汰なしって……。ウチいっつもじーちゃんに手紙出して……。」
分かったことは、全部僕の予想通り。手紙が来ず毎日学園に通い詰めている祖父は現在病まで患っているよう。
「届いてるわけねーだろ。」
それを知りパニックを起こしている星なしに、棗は冷たく言い放った。今日の彼はこの前の任務の後から少し機嫌が悪い。
棗は凍りつく空気など無視して続ける。ナルは絶対に星なしの手紙を彼女の祖父には届けない、学園に信用できる大人なんていない、と。
「特に俺や陽毬、お前みたいな目を付けられた奴にとってはな。」
急に僕の名前が出され、他所にやっていた視線を棗に向ける。すると丁度棗を見ていた星なしと目が合った。
彼女は棗に何も言い返せずに固まってしまっていた。その目は僕に棗の言葉を否定して欲しがっているように見えた。
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えるふぃ(プロフ) - Rumiさん» Rumiさん、ご指摘ありがとうございます！！ 火事に直してきました！気が付かず申し訳無いです…。細かいところまで読んでくださってありがとうございます！ (2020年5月3日 1時) (
レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
Rumi(プロフ) - あの71話の火事が家事になってますが…｡ (2020年5月3日 1時) (レス) id: 29532e4533 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり - 30話目のアリス祭のとこのワカメさんのセリフ「ああ忘れる所だった。不人気どころかー...」が蜜柑のセリフになってるぞー。 (2014年4月12日 10時) (レス) id: 057e594f88 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - チェナさん 間違いを教えて下さりありがとうございました｡助かりました｡
一応気付いたところは直しました｡
また 何かあったら言って下さいm(_ _)m (2013年12月25日 22時) (携帯から) (レス) id: 39d6b953a1 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - アルト（οπο）さん» アルト（οπο）さんありがとうございます。
初めて自分の作品にコメントを戴きをその上誉められるなんてとっても嬉しいです♪
これからも書くの頑張ります(≧∇≦) (2013年12月2日 0時) (携帯から) (レス) id: 39d6b953a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるふぃ | 作成日時：2013年11月29日 23時
