you are mine（風磨）04 ページ33
水曜日になった。
料理教室の初日だ。
仕事を終えて、Aは逸る気持ちを抑えながら教室のある港区へと向かった。
駅の改札を潜り抜ける時にスマホが振動してラインの通知を知らせた。
確認すると風磨から「お料理教室頑張ってね。」と送られていた。
Aは一度口元を綻ばせてからここが公共の場だと思い出し唇を引き結んだ。
「今、浜松町の駅についたよ。歩いて向かっているところ。風磨くんも頑張ってね。」と返事を打った。
すると直ぐにまたスマホが振動する。
メールかと思ったら風磨からの着信だった。
Aは顔がにやけそうになるのを必死に堪えて通話ボタンを押した。
「はい。」
「俺。」
「今いいの？」
「うん、休憩。ってかさ、浜松町だったんだ？」
「そうだよ。言ってなかったっけ？」
「聞いてねぇ。つか俺もそう。駅の真ん前。」
「そうだったの？私はね、港○○ビルってところで、駅から１３分くらいみたい。」
「近いじゃん。」
「うん。近いねー。」
「何時から？」
「７時だよ。・・・９時に終わる。」
「そう…。」
「待ってちゃダメ？」
Aは遠慮がちに、けれどもねだるように訪ねた。
「ん。ダメ。今日はこの後もあんのよ。」
「そっかぁ。そうだよね、忙しいんだったね。」
「危ないから、気を付けて帰んなさい。また今度、な？」
「うん。解ったぁ。」
「そんな残念そうな声出すなよ。会いたくなんでしょ。」
「ふふ。ごめんね。わがまま言わないよ。お仕事頑張ってね。」
「うん。Aも楽しんできて。」
風磨の休憩が終わりの時間になって電話を切った。
こんなにも近くに居て、しかも風磨の仕事の終わる時間と自分のレッスンの終わる時間が似たようなものだと知れば会いたくなるのも当然だった。
しかし、風磨は前に言っていた通りあれからずっと忙しくしていた。
いつもよりも仕事量が多いのであれば仕方がない。
それよりも忙しくしている風磨の体が心配だった。
だから自分に出来ることなんて栄養のあるものを作ってあげることくらい、だと思う。
その練習に今から向かうのだ。
頑張ろう。
頑張ってたくさん美味しいって言ってもらおう。
次いつ会えるかは解らないけれどその日の為に今出来ることをやろう。
Aは少し残る切なさを抱きながら地図片手に料理教室のあるビルを目指した。
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あい(プロフ) - イチさん！このお話最高です。風磨くんにこんなに「俺の」って言われたらもう//好きしかない。風磨くんすき (2019年9月26日 22時) (
レス) id: 88ef7968ef (このIDを非表示/違反報告)
イチ(プロフ) - あいさん» わたしも風邪ひきたいと思ってたんですけど風邪ひいてもふうまさんがきてくれなくてただつらいですｗあいさんもお気をつけて。。。 (2019年9月26日 20時) (レス) id: d3ad2b2239 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 風磨くんが看病してくれるなら風邪ひきたい。ツンデレ具合が堪りません！でも確実に熱上がりそうです (2019年6月11日 15時) (レス) id: 88ef7968ef (このIDを非表示/違反報告)
イチ(プロフ) - みちさん» コメントがUPして私がチェックするより前だったんですけど早すぎない？ｗ (2019年6月10日 23時) (レス) id: d3ad2b2239 (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - あまーい！菊池さん甘いよぉー(歓喜) (2019年6月10日 22時) (レス) id: 375937212d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イチ
| 作成日時：2018年4月15日 4時
