せくしーたち4

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健人side

びっくりした。入ったら村上くんがいて、勝利のお尻がとんでもないことになってて、聡マリが勝利の側で号泣してて。勝利のかすかな説明を聞いて、呆れたけど、俺ならそれでもここまではできない。

勝利を見て、これ以上叩かれるのはもう無理ってわかったから何回も謝った。代わりに俺がって言ったけどそれは意味ないからって断られた。

で、最終的に俺らでやっとけって言われて。出ていった。号泣してる聡マリの頭を撫でながら勝利に声をかける。
「勝利、立てない？無理？そのまま冷やそうか。」
「...」
「勝利、大丈夫だから。もう終わり。答えれない？」
そう言うと勝利の頭がうんって動いた。

泣けてくる。なんでこんなことになってんだろ。俺がもっとちゃんと言い聞かせてればよかった。勝利だってこんな思いしなくて済んだのに。

「健人くんっ違うのっ」
勝利に濡れタオルを乗せたら勝利も寝ちゃって、落ち着いてきた聡が口を開いた。
「何が違うの？」
「勝利じゃないのっ。俺とマリが入って、カード持ち出して落としちゃったの。それで、村上くんにバレて、怒られそうになったら勝利が庇ったの。」

そういうことか。で、多分それが村上くんにばれてるからこんなことになってんだ。前言ってたもんな。最後まで耐えれないやつが庇うなって。

「わかった。聡、マリ、勝利が起きてからその話はしよう。今はおいで。抱っこしてあげる。」
聡マリだってもう十分反省してるし、怖い思いもしてるから取り敢えず抱っこしてあげる。

勝利のお尻は何回濡れタオル交換しても腫れきっててひどいことになってるし。ここにまだ100回と定規なんて、どこまで厳しいんだ。

「...けんとっくん？ふっまくん？」
「勝利、起きた？そのままでいいよ。」
「勝利、よく頑張ったな。大変だったな。お兄ちゃんがんばったなぁ。」
菊池がそう言いながら頭を撫でてやると泣き出した。

「健人っくんとふっまくんみたいになりたかったのっ！なりたかったぁ！2人のこと守りたかったぁ！」
「なれてたよ。守ってくれてありがとな。」
「こわっかったし痛かったぁ！もぅやだぁ！」
「頑張った頑張った。もうなにもしないよ。お兄ちゃん頑張ったんだね。」
「俺たちでも死ぬかと思ったんだからそりゃ痛かったよなぁ」
しばらくそうやって、勝利が落ち着くまで俺と菊池でずっと頭を撫でて、返事をしてた。

勝利も大分落ち着いてきたからそろそろかな。
「聡、マリ、膝から降りて。勝利も、耳だけ傾けてて。」

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