せくしーたち10

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健人side

何言ってんだよ勝利は。彼女とかインタビューで言うもんじゃないだろ。ふざけて言っててもカットされても、そういう評判がたったら最悪だろ。

てかまだ暴言なおんないか。鞄に常に持ち歩いてるけどさぁ。使いたくはないんだぞ？見るだけで涙目になるなら言わなきゃいいのに。

「ん。」
口開けさせて無理矢理突っ込んで押さえたら、下向いたし。唾液出るからタオル置いとかないと。
「はひぃぃぃ！！はあぁぁぁっ」
苦そう...苦いだろうな。

コンコン
「勝利いるー？」
あ、やば。そういえばこの後YouTubeのゲームのやつって言ってたな。忘れてた。

「あ、すみません。後どんくらいですか？」
「あひぃぃっ！！ほふふふひへ！」
絶対出しはしないけどなんかめっちゃ訴えてる。もう許してだな。

「えっと...大丈夫？別にこの紙目通しといて欲しいだけだから。1時間後に事務所」
「わかりました。行かせます」
30分後には出発しないとってことだな。そろそろ石鹸終わらせないと。

「よし。出しな」
「はふぅぅっ！うぅっ！」
「叱られることしたんだ。そんな時に暴言吐くな。同じ注意受けんの何回目だ？」
「...うぅ...！ごめっなさいぃ」

石鹸の威力すごいな。ほんっと。反省する気無さそうだったのに5分くらいですぐ謝るんじゃん。
「軽率なこと言わないで。できる？」
「ん」
「アイドルって仕事に自覚持とう。もう10年経ったんだよ」
「ぅん」

この後ゲームなら痛い思いはさせたくないからな。そう思って説教だけにして送り出した。本人も反省してそうだったし。なのに...

prrrrrr
「もしもし？」
「あー健人？勝利がちょっと」
「なにか迷惑かけましたか？」
「使えないことばっか言って収録になんない...」
あいつぅ...！

玉森くんの電話ですぐ事務所に向かう。
「すみません。勝利が迷惑かけて」
勝利のせいで中断してるゲームチャンネルの部屋入って謝ったら、勝利が明らかにヤバイって顔してる。自覚あんならやんなよ。

「な...んで」
「お前のせいで困ってるって電話もらったんだよ。ここに俺いるからちゃんとやりなさい！」
「...っ」
「すみません！再開してもらって大丈夫です」

全体に言ってから、勝利に耳元で言う。
「わざとだろ。俺の前で使えない話ばっかりしてみろ。何本でも生姜ぶっさすぞ」
改めて始まった収録、勝利の目の前に座って見てた。

みんなほんと勝利に優しいんだな。まぁほぼ先輩だもんな。メンバーが。

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