風邪引きZone【５】

☆ ページ42

風磨さいど
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聡「健人くんそれ気に入ってるね」

健「え？あぁ、うん。大学の友達がくれたんだ」

ここ最近、中島がずっと同じバングルを付けてる
そりゃあ俺だって気に入ったアクセサリーはずっと付けたりするけど
袖の長いセーターに袖の長いジャケットに太いバングルなんてしてたら手首うっ血しそうじゃない？(笑)

勝「かっこいいですね。健人くんっぽい」

マ「ボクもこういうの欲しい！」

撮影用の衣装に着替えてからもずっと付けてる
まあこれも別に不審なことではない

だから対して中島に対して違和感とかを持ってなかった

そんな感じだったから

風「中島!!」

中島が急に倒れた時何も思い当たる節がなかったんだ

勝「え!!健人くん!!」

マ「何!?なんで？」

聡「健人くんどうしたの??」

具合悪かったっけ？
いや、だったら俺が気づけたはず…

風「っ!?」

その時、位置がずれたバングルの下から切り傷のようなものがいくつも見えた
まさか…とは思ったけどもうそれ以外考えられなかった

風「…勝利、救急車呼んで」

勝「あ、はい！」

リスカ…してたってことだよな…
何でこんなこと…
何に追い詰められてるんだよ

風「松島、マリウス、俺ついてくから、スタッフさんに確認して今日もう大丈夫なら帰ってていいよ」

声が震えるのを何とか抑えて指示を出した
これ、勝利たちに伝えた方がいいんだろうか
伝えられる勇気がなかった


このまま俺が同行して病院へ

中のベンチで待ってると少しして先生が出てきた

「意識は回復してきたようです。ですが…体にいくつも痣が…。これに関しては何も話してくれなくて」

風「…そうですか。ありがとうございました。俺自身もう少し落ち着いたら話してみます」

体に痣って…
怖くて、助けられなかったのが悔しくて、思わず目頭が熱くなって堪えられなかった

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