ACT-7-

・ ページ28

.





#5




『拡張型心筋症、6年生…』

「朔間先生、大丈夫ですか？」

『………はい』


.



『若いご両親ですし、なんとか網走に帰してあげられませんか』

「術後順調とはいえ、ドクタージェット以外での方法はまだ難しいな」



.



『お疲れ様でーす、売店で1個おまけ貰ったんで志子田先生にあげます』

志「聞いた事ないけど笑」

綿「ふっ笑」

『え、なんでお2人笑ってるんですか』

志「何でもない笑 ありがと」



.



『綿貫先生、変わります。ひなちゃんごめんね、ちょっとチクッとするよ〜』







#6

圭吾くんのサポートに朔間と志子田が入ることに



『朔間です、よろしくね圭吾くん』



「どうせ死ぬんだからほっといてよ」

『……』



.



綿「志子田先生、顔が唯一の取り柄だから可哀想だねー5針縫ったんだよ？」


『え、縫ったんですか？』

志「縫ってない縫ってない」




.




「願い事するだけで叶うの？どうせもう死ぬんだよ！」

「なんでそんなこと言うの、移植すれば治るの。何回も言ってるでしょ？」

「そんなの嫌なんだって！もうほっといてくれよ！帰れ！」

志「圭吾くん」

『お母さん、こっちで休みましょう？』



.




『それ、直してたんですか』

「うん。」



デスクに置かれていた1人の少年と幼少期の自分の写真
を見る朔間



『圭吾くんと同じ拡張型心筋症だったんです、彼。退院したら一緒に出掛けようって言ってたけど……小学5年の冬に亡くなりました。最後まで近くにいられなかったんです、私は子どもだから。……だから、優里ちゃんの気持ちを考えると苦しくて、』



志「朔間先生」



『ヒーローなんです、私の。置いていかれる方の辛さが身に染みてるから、こんな気持ちになる人がいなければいいと思って、それで医師になったんです。』


志「そうだったんだ、」


『……はい。圭吾くんが生きたいと思って貰えるように何か出来ることあればいいんですけど。』







.




矢「こっちこっちー！」

志「おお悠太！」

『矢野先生、お久しぶりです』

矢「お騒がせしましたっ行こう」

「なんなのまじで」

『圭吾くん口悪ーい』

「うるさいなあ、何すんの？」

志「修学旅行行こう」

「は？」




「皆さん是非桃ちゃんと呼んでくださいね」

「「「『桃ちゃーん』」」」





『札幌、じゃなかった東京観光もいいですね〜』

河「そっか朔間先生東京出身だもんね」

『はい、楽しいですっ』









.

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す