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「エイだ」
「ヒラメやろ」
「えっ、絶対エイだよ」
「そうなん？」
「だって可愛いもん。だからエイ」
「そっか、そうやな」
たわいのない会話をして、水族館を巡ってく
「ねえ、くらげのコーナーだって」
「ふぅん、だからこんな真っ暗なんやな」
「ね。…キレイ」
紺と、青と、白の世界
暗い中にふわふわと白いくらげが浮かんでる
私は…くらげみたい
どこが、とかそんなの考えてなかったけど、なんとなく自分っぽいなと思った
ふわふわ、ふわふわ、ゆらめく光にのって、ゆらゆら、ゆらゆら
一際小さな、あまり白くないくらげを目で追う
まわりの深い紺に紛れてわかりづらいから、見失ってしまいそうになる
ゆっくり沈んでは、体を動かして上へと泳ぎ、また死んだように固まってゆっくり沈んでく
底についちゃうよ、上がって、上がって
底につくギリギリのところで小さなくらげはやっとこさ体を動かした
生きてた、よかった。なんて無駄に感情移入しちゃって。
さぁ行こうか、とれんくんに声を掛けようとして横を見ると、一瞬、目があった
真っ直ぐな、茶色い瞳
優しい目は、私に向けられてた
れんくんは照れたようにくらげに視線を移す
「いつから、見てたの？」
「どーでもええやろ、そんなん」
神秘的な空間の中の彼の横顔は、ギリシャ神話に出てくる何か美しい神のようだった
でも、耳だけが、真っ赤
暗くてもわかっちゃうよ、れんくん
だからって何もできないから、知らないフリをしてくらげに視線を移した
きっと私の耳も赤い。
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k(プロフ) - 楽さん» とってもとっても嬉しいです…ありがとうございます (2018年3月10日 22時) (
レス) id: 1c872dbf8c (このIDを非表示/違反報告)
楽 - めっちゃおもしろかったです。(≧▽≦)もう、見てるだけでドキドキが止まらないほど、すっごくキュンキュンしました。 (2018年3月10日 18時) (レス) id: ffd776ae7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：k | 作成日時：2018年3月8日 17時
