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十一粒。 ページ11

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別のスタジオから出てきたらしい誰かの声に、
我に返る。




お互いに顔を赤らめ、
素早く離れた。












「今日時間ある?」



「...この後映画の撮影したら、今日は終わり」



「わかった。」













そういうと、ポケットから何やら銀色のものを
取り出して私の手のひらにのせた。













「撮影所に迎えの車行かせるから、
この鍵で俺の部屋来て」





「.........わかった」





「部屋番号は307。」











そういうと彼はスタジオへ戻っていった。



一体何を考えているのだろう...。


そのことが戻って心配してくださっている間も
頭から離れなかった。




























「もうさ、あいつって俺のこと
パシリかなんかだと思ってるのかな?」









撮影が終わった午後七時、




車の中で不服そうに漏らす中島さん。


菊池くんとは同じグループのメンバーらしい。








それにしても、てっきりマネージャーか誰かが
来るのかと思っていた。




メンバーを向かわせるとは、
よほど信頼関係ができているのだろう。















「まあでもいいか、
おかげですごい女優さんと会えたことだし」















一個上らしいこの人は、
なんだか菊池くんとは違って子供っぽい、
というか少年みたい。





風磨が女の子部屋に入れるなんて
初めてなんじゃない、


と心底楽しそうな顔で言う。
















「風磨は不器用だけど、
誰よりも人を想う優しいやつだから。」












安心して任せたらいいよ、と微笑んでいる。















「...よし、着いたよ」





「ありがとうございました」





「いやいや、素敵な女性と話せて
こちらこそ嬉しかった」













“女優”ではなく、“女性”と
言ってくれたことが嬉しかった。











「...まあ総じて言えるのはさ、
自分の気持ちに素直になれってことだね」















そう意味深な言葉を残して、
中島さんは去っていった。

















「素直に、か」




.

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くろ(プロフ) - とっても続きが気になる...!更新楽しみにしてます、頑張ってください! (2018年9月16日 22時) (レス) id: 11856ae683 (このIDを非表示/違反報告)
きくちももか(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください。 (2018年8月30日 21時) (レス) id: 8623593aca (このIDを非表示/違反報告)
れもんてぃー - 更新楽しみにしてますね! (2018年7月31日 22時) (レス) id: cb8a59094f (このIDを非表示/違反報告)
風歌 - すごくすごくおもしろいです! 更新頑張ってください!! 応援してますぅぅо´ω`о (2018年7月20日 0時) (レス) id: d21ba90605 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:YUi | 作成日時:2018年7月15日 21時

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