恋泪 Fuma.K

ふたしずく ページ3

風磨の姿をみるだけで、
あたしは泣きそうになる。

恋って辛い。


「Aもおはよ。あ、今日部活だよな？」

「そだよ。また遅れてくんなよー？笑」

「へいへーい」


こんな何気ない会話さえ愛しいのは、
恋の魔法。


「そっか、姫部活かー。よし、俺待ってる！」

「はぁ！？頭だいじょぶ！？
6時まで待つ気？」

「それでも待ってるの！！」


健人はサッカー部。
今日は活動がない。


対して風磨は男バス部。
あたしも女バス部に入ってるから、
活動日が一緒。


幸せ。


「お前本当にAが好きなのな。
あ、ってか今日なんか違くね？
…分かった、みつあみだ！
A今日みつあみ入れてるっしょ？」


ほら。
そうやってすぐ気付いてくれる。


「…はあー？確かに今日みつあみ入りだけど。
風磨女子力高すぎじゃない？
健人でさえも気がつかなかったのにー。」


そうやって答えてしまうあたしは、
まだまだ子供。

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