美少年の紅一点は、関西からやって来ました。2 (ページ27)

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※完全オリジナルシーン
スポーツバックをかけ、ジャージを着た夏実が公園のベンチに座り込んでいる。

スマホにはたくさんのLINEと、電話が。M.Yuri今日練習だよ!また一緒に泳ごうよ!

わたなべすずか夏実、戻ってきて!誰も怒ってないよ!

Honoまた一緒に泳ぎたいな。みんな待ってるよ!

その文字を見ながら、苦しそうな表情を浮かべる夏実。

そこに着信「母」の文字が。

その文字を見た瞬間、苛ついたようにスマホの電源を落とす夏実。

『はぁ、、、』

ため息をつきながら顔を上げると、目の前にお母さんお父さんと楽しそうに遊ぶ小さな男の子の姿が。

その姿を見た夏実の目からは涙がこぼれ落ちる。

するとそこに、、、

梨「夏実ちゃん？？」

ランニングをしにきていた梨沙の姿が。

『っ！…………あー！愛さん！！奇遇ですね！こんなところで会うなんて！』

梨「どうしたの？？なんかあった？？」

『なんでもないです！ただ、景色綺麗だな〜って思ってだだけで。嫌んなっちゃうなぁ〜、最近涙脆くて笑。』

無理をして笑っている夏実を心配そうに見つめる梨沙。

梨「…………」

『あ！私、練習があるんだった！！早く行かなきゃ遅刻しちゃう。またね！愛さん。……あ、お兄ちゃんには会ったこと秘密にしておいて下さいね！』

そう言って走り去った夏実。

その後ろ姿を心配そうに見つめる梨沙。