私と彼のアカデミア【相澤消太】 (ページ19)

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9話：飲み会【相澤】ページ19

Aと出掛けてから記念にと指輪もあげる事ができた。

付き合ってから未だ1年と少ししか経っていないがお互いの将来の事も俺は視野に入れていたから
今回出先で見つけたシンプル且つ綺麗な指輪を選んだ。

少しは彼女も考えているだろうが職種が職種な為、ましてやAは教師も始めたばかりで幸先良いスタートをきっている最中だ

マイク「おーーい？考え事かぁ？イレイザー！」

耳元でマイクが叫ぶ
五月蠅さと驚きで危うく手に持っていた皿を落としそうになる

相澤「五月蝿い」

黙々と準備を進めている中ミッドナイト先輩の声が部屋に響いた

ミッド「いいわ、いいわぁ！あの相澤くんがねぇ！」

俺らはキッチンに立つ2人を見た

何処か恥ずかしそうにして作業をするA

横で嬉しそうにﾆﾔﾆﾔする先輩

きっと指輪の事でも触れられたんだろう

何だかんだで準備が終わり夕食も兼ねて各自席に座る
久々の飲み会という事もあり既に盛り上がっている2人を横目にAに声を掛けた。

相澤「A、ご飯ありがとね」

「ううん、良いの。作るの楽しいからさ？」

口に手を当てて笑う彼女は可愛らしくて不意に抱きしめたくなる。
さっき行った海岸での写真を待ち受け画面に設定するなんて俺らしくもないが
こんな時間が続けば良いとでさえも思った。

ミッド「さ！冷めないうちに食べちゃいましょう！」
マイク「よーーし！じゃあ、何時も仕事頑張ってる俺らに乾杯！！！」

各々のグラスが交わり音を鳴らす。

新調した皿とグラスはAらしいデザインでセンスが良い物ばかりでいつもより不思議と気分が上がる。

今日の夕飯はほっけの塩焼きに出汁巻き卵、ほうれん草のお浸し
豆腐の味噌汁で、和食になっていた

作った本人曰く飲み会だから洋食も良いけど胃に良さそうなのにするとの事だった

それに合わせささみのラー油和えや枝豆等のつまみもある。

相澤「これ美味いな」

だし巻きの感想を小声で言ったつもりが結構な声量で出ていたらしい

「よかった、それ自信作なの」

食事も進み完全な飲み会モードになってから暫くしてマイクと先輩が俺らの何気無い会話から
思った事を言って来た

マイク「お前ら結婚しねーの？」
ミッド「付き合い的には未だ1年かも知れないけど私達は良いと思うのよねぇ」

考えた事なんてザラに有るが今では無いと考えてるし何より結婚が形となってAの負担にならないかと
俺は心配していた。