8話：休日【貴女】 ページ16
あれから結局私達は一緒に入浴しそのまま、ベットに沈み食事はかなり後になってしまった。
外からの鳥の鳴く声で目が覚める。
「消太さん、起きて」
もぞもぞと動き起き上がろうとしない彼は私に抱きついて来る。
まさかあの鬼の相澤先生が私の前ではこんな風になっちゃうなんて付き合う前までは思わなかったな
相澤「ん“ーーー」
暫くして漸く起き上がる消太さん。
今日は夕方にマイクと睡が来るから買い出しに行くんだけど久々なんだし日中はデートしようと昨日の入浴中に約束したのだ
私はしがみ付く消太さんを引き剥がし準備を進める
「今日はどうしようかな」
滅多に着なくなった私服を漁る
ヒーロー活動していると私服よりコスチュームでいる事が多い
だから私も何度か改良して普段着ていても問題ないようにした
私は薄い灰色のブラウスに黒のスキニーを穿いた、細いベルトでウエストを締め
ブラウスを前だけズボンにinした
そのまま薄く化粧をした。
きっとまだ寝ているだろうと思い寝室に入ると彼は居なかった
「あれ？珍しい…」
相澤「何がだ」
身支度を整え髭を剃った消太さんが居た。
「わっ！」
見違えた彼に思わず見惚れた。
相澤「面食らった顔でどうしたよ」
暫く見ていなかった整った姿、やっぱり貴方は隠れイケメンですわ…
相澤「A？」
いや、その姿で覗き込まないでくださいな
尊死してしまうじゃあないか
「あ、ごめん。ちょっと自分の世界に…」
何言ってんだと笑う彼にまた目を奪われた。
今日はいつもと逆で行きを消太さんが運転してくれる
最近は外ではなく宅飲みが増えたので食器類の日常雑貨をお目当てに
最近できた雑貨屋さんに立ち寄った
「うーん、どっちが良いかな…」
同じもので色の違うお皿を両手に悩んでいると横から声が掛かる。
母「あら？A？」
まさかのお母さんとその後ろにいくつかの荷物を持ったお父さんがいた
「嘘…何でいるの？」
母「休日だからよ、この間勝己がお皿とコップ割っちゃってねぇ」
しっかりしてる勝己が珍しいものだ
と思ったがお父さん曰く食器をシンクに片付けようとしている勝己にぶつかってしまい落としてしまったらしい
母「あの時の勝己滅茶苦茶怖かったわぁ」
因みに話している間に分かったが、割ったお皿は私が勝己にいつか行った旅行先でのお土産で渡した物だった
それでお母さんは現状口を聞いてもらえていないらしい
「私が選んでも良いかな？」
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作者名：@yu | 作成日時：2022年8月28日 5時
