6話：久々の実家【貴女】 ページ12
暫く車を走らせ着いた実家
駐車場に車を停め荷物を持って玄関へ向かうと
何やら騒がしい声が家の中から聞こえて来る。
ｶﾞﾁｬ
「ただいま」
ﾊﾞﾀﾊﾞﾀと小走りで廊下を走る音が聞こえお父さんが出迎えてくれる。
父「おかえりAちゃん」
「うん、お母さんと勝己は相変わらず？」
今だに言い合う声が此方まで聞こえている
父「勝己君からAちゃんが帰って来るって連絡きてお母さん張り切ってご飯作り始めてさ、勝己君は辛さが足りないって」
「そっか、変わらないなぁ全く」
お父さんと話しながらリビングに入ると
少し背が伸びた勝己と歳を取ることを知らないのか綺麗なお母さんがキッチンで言い合っていた
「もう、ただいまってば」
母「あら！！A！おかえり！ほら、勝己も！」
勝己「わあってるわ！！！おせーぞ」
無愛想に挨拶を交わす勝己
少し恥ずかしそうに首の後ろを掻いている
「今日のご飯は何？」
母「勝己リクエストで四川麻婆よ」
非常に赤くなった鍋をみて嬉しくなる
勝己との電話で食べたいって言ったからな、伝えてくれたんだろう
本当は家で作る時もこの位にしたいんだが…消太さんが許してくれない。何でも身体に悪そうだからだそうだ
暫くして食卓に料理が並び夕飯を家族みんなで食べ始める。
母「そういえば彼氏とは上手くいってるの？」
勝己「ﾝｸﾞｯｯｯ…！は？！」
「うん、順調だよ」
食事も終盤にかかった頃お母さんが聞いてくるが
勝己は知らなかった様で驚いている
勝己「どう言うことだよ姉ちゃん！」
母「あら？言ってなかったの？」
態々言う必要ないかなって…
詰め寄ってくる勝己を抑え離す
「家出たのは今の彼と同棲するからだよ、現状お付き合いも順調」
勝己「何処のどいつだよ」
貴方が受ける高校の先生でプロヒーローだよ
とは言わないでおいた
父「早いもんだなあ…孫も見る日はそう遠くなさそうだ」
母「ちょっと！気が早いわよ！」
この仕事をお互いにしているもんだから、子供どころか結婚もかなり重大な話だし…したくないわけじゃあ無いけど、ついこの間雄英高校の教師にもなったばかりだ…
まだまだ遠い話だろうな
それから、お風呂等済ませ明日もいると言うことで早めにお開きになった。
とは言え、大人組の勝己以外はこれからお酒を飲みながら報告会だ
お母さんがちょっとしたおつまみを作ってくれた。
美味しかったからレシピを聞いておいた
今度の4人でする飲み会にでも作ろう
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作者名：@yu | 作成日時：2022年8月28日 5時
