8話:初めての大喧嘩【善逸】 ページ19
善逸side
妹と喧嘩をした。
喧嘩の一言で片付けて良いのか分からないけど、
初めてあんなに怒鳴ってあんなに思いをさらけ出した。
耳の良い俺達は言わずとも"音"で判断してしまいがちだったから
胡蝶「……善逸さん、我妻さんの事少し教えて頂けませんか?」
隣にいた胡蝶さんが俺に声を掛けてくる。
善逸「Aは……俺の知ってるAはあんなんじゃないです。もっと優しく明るい、そんな人柄が普段の行動や発言から滲み出てるような子でした。」
よく笑う子で喜怒哀楽が良い意味でハッキリしていた子だった。
よく、技が上手く使えれば飛び跳ねて喜んだり、鍛錬をサボりがちな俺に怒ったり、強い癖してお化けとかにはビビって泣きながら夜な夜な俺の部屋に助けを求めて来たり、俺やじいちゃん達と話すのを
楽しんでいる様な子だった。
善逸「何時からなんでしょうね…Aが変わったのって……」
誰よりも早く最終選別に出向き
誰よりも早く行動して、判断して、
実の兄達よりも出世した俺の妹は、何が原因で変わったのか
分からなかった。
善逸「いつも通りだと、再会できれば、いつも通りの様に笑いかけてくれるって思ってた…」
五月蝿い俺にも嫌な顔、嫌な"音"をさせずに接してくれると思ってた。
でも、あの日、俺が1番重症だと聞いたAからする
"音"は何とも言えない、悲しみ?怒り?憎しみ?
何とも言えない、言葉で表せないような"音"だった。
胡蝶「……我妻さんが柱になった時からしか私は知りませんが、最初からあんな感じでした。いや、柱になる少し前からですかね?噂と言いますか、冷酷で冷淡な強い甲が居る…と。その子は女の子でまだ歳もそこまでいっておらず、長い金髪の馴れない子…と。」
柱になる前……
て事は、鬼殺隊に入って割と直ぐにああなってしまったんだろう。
聞きたい
Aの口からちゃんと。
だけど、今は聞ける状態じゃない…
もどかしさと、悲しさが込み上げてきた。
____関わらないで。
そんな事、前のAなら絶対言わなかった。
俺は気がつけば根の歯もない噂を訂正していた、
じいちゃんにも手紙を送っていた。
いつもは兄らしい事出来てないけど
でも、辛そうだった、俺の妹が我慢している様にみえた。
だから、
少しの間一緒に居なかった時間の溝を
埋めたい。
9話:鬼殺隊員としての新しい一歩【貴女】→←7話:訪問者【貴女】
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猫鈴 - 続きが気になります!無理せず更新頑張ってください (2022年9月19日 19時) (レス) @page33 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星夜 - 初コメ失礼します。こんばんは!この小説、すごく面白かったです。これからも更新楽しみに待ってます!!!!!!!!!!!!!!!!! (2022年8月24日 17時) (レス) @page25 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - こんにちは^_^これからも更新楽しみにしてます (2022年7月28日 9時) (レス) @page24 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
汐莉@ハピラビ(プロフ) - @yuさん» 更新楽しみにしています (2022年6月30日 7時) (レス) @page24 id: cbcf5b3031 (このIDを非表示/違反報告)
@yu(プロフ) - アニメ好き学生!さん» わああ!ありがとうございます!!ゆっくり亀更新ですがよろしくお願いします! (2022年6月18日 20時) (レス) id: fd33118340 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@yu | 作成日時:2022年3月27日 19時