柱の彼女は一匹狼【鬼滅の刃】

5話：上弦の参との戦闘【貴女】 ページ13

ﾄﾞｺﾞﾝｯｯ！！！

凄まじい音がする。
凄い闘気だ。ﾋﾞﾘﾋﾞﾘと”音“で感じる

「上弦の参…」

その姿が見える。
特に武器らしき物は見当たらずｷﾞﾗｷﾞﾗとした眼が印象的だった。

猗窩座「鬼になれ！杏寿郎！！」

ふざけた事を吐かす鬼だ

煉獄様を邪魔にならぬ様気配を消して機会を伺う。
一瞬の隙を探し、目を凝らし、耳を澄ませる。

＿＿＿今だ。

素早く地面を蹴り込み煉獄様と上弦の参の間に入り込む。

「「「？！！！」」」

「どうも、初めまして？鬼さん」
煉獄様に向かい伸びていた腕を切り落とし刀を構え直す。

煉獄「我妻少女？！」
「下がってください、邪魔です。」

彼の怪我を見る所片目に内臓も大分やられている。

自分の状態も分かって居ながらその場を引かない彼に少し苛つき上弦の参を相手しながら
煉獄様を軽く蹴飛ばす。

煉獄「我妻少女！！！！」
それしか言えないのか、と思いつつ鬼の”音“が不自然に鳴らしたのを見逃さなかった。

「何ですか？その”音“女だからって舐めています？」
猗窩座「俺は女に興味はない。が、お前柱だな？その闘気気に入った！お前も鬼になれ！」

と私まで勧誘される。

「御断りします。」

何度も切り掛かるが受け流される。
煉獄様の状態も余り良くない。
早めにケリを付けなければ

猗窩座「無駄だ、俺は女に手を出さない」
そして、私の横を通り抜け煉獄様達がいる所に移動する。

「舐めんな」

速度で私に勝たせるわけにはいかない。
私の唯一の長所だから。

直ぐに対応し鬼の動きを止める。

猗窩座「邪魔だ！」
横殴りの拳が飛んで来る。

少し横腹に掠る。
汚い音を立て私の隊服と皮膚が抉られる。
流石上弦、掠っただけでこの威力だ。

「邪魔しますよ、勿論」
山の向こうから日の出が微かに見えた。
持ち堪えてみせる。誰も死なせず、この鬼を。

鬼も日の出に気付いたのか焦りが見えた

一瞬の事だった。

大きな音とその場の土煙が勢い良く舞う。
そして異常なまでの誰かの心音の“音”

誰のものかは分かっていた。
素早く刀を振り土煙が晴れる前に“音”で動いた

ﾄﾞｯ

入ったそんな感覚はしたが降った刀が止まった。

土煙が晴れる

目視で漸く確認できる様になる。
＿＿鬼の右腕が、煉獄様の鳩尾に貫通していた。

絶望している暇など無い、力一杯力を込め刀を握る
煉獄様が作ってくださっている好機(チャンス)だ

鬼がもう片方の腕で殴ろうとするが煉獄様に止められる。

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