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廊下を抜け、開けた場所は、エントランスホールのような空間だった。
黒猫はスタスタとホールをつっきり、ドアの前で立ち止まる。そっとドアを開けると、そこはどうやら応接室らしかった。
3人掛けソファに聡をおろした風磨くんは真っ赤に染まった布を解き、手近にあったテーブルクロスを引き裂いて、聡の傷を止血し始めた。
その間に俺は何か手がかりはないか、部屋のいろんな場所を探す。窓は相変わらず開かない。机の裏にも、1人掛けのソファのクッションの裏にも何も無い。
対角線上にあるドアには、鍵がかかっていた。もしかして、さっき手に入れたあの鍵を使うのかな。
「キツめに結んでおくから。痛いかもしれないけど、止血のためだからちょっと我慢して」
風磨くんがそう言って、横になった聡の肩を軽く叩いた。聡は少し言いづらそうに「お願いなんだけどさ」と切り出して続ける。
「ここに置いていって。たぶん、この先も足手まといになるだけだから」
「バカかお前こんな危険なとこに1人で置いていくわけねぇだろ！お前が嫌でも俺は背負ってでも引きずってでも連れてくからな！」
風磨くんに食い気味に捲し立てられた聡は、小さな声でごめんと謝る。
「聡は足手まといなんかじゃない。さっきだって、隠し扉を見つけてくれたじゃん」
声をかければ、聡はもう一度、ごめんと呟いた。健人くんとマリウスも、ソファの近くに来た。黒猫も心配そうにこちらへ歩いてくる。
「俺らもかなり疲れてるから。休まないとしんどいんだよ」
風磨くんは少し優しい口調でそう言うと、ソファの下に腰をおろした。そしてポケットに手をつっこみ、鍵を取り出して手のひらに乗せる。
「これの使い道でも探すか」
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みみ(プロフ) - 遅くなりましたが昔コメントしたらんです。再開嬉しいです。やはりお話は大好きなのでがんばって下さい。 (2020年2月11日 17時) (
レス) id: 84d134d2ea (このIDを非表示/違反報告)
Emma(プロフ) - さくらさん» 毎日チェックしてくださり、ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年12月1日 21時) (レス) id: c1561dc037 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 毎日更新ありがとうございます。楽しみにしています。 (2019年11月30日 19時) (レス) id: 206be9d177 (このIDを非表示/違反報告)
つばき(プロフ) - yukineさん» コメントありがとうございます！更新頑張ります…！ (2019年11月26日 22時) (レス) id: c1561dc037 (このIDを非表示/違反報告)
yukine(プロフ) - めっちゃ面白かったです！次の更新も楽しみにしてます！ (2019年11月26日 19時) (レス) id: b95332937f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Emma | 作成日時：2016年2月3日 23時
