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過去の話を ページ27

過去の話……まぁ俺が7歳の時の話にしようかな。




その日はいつも通り父さんと母さんと一緒にご飯を食べて、忍術を教えて貰って、実践練習に付き合ってもらって、風呂に入って、ご飯を食べて、3人で川の字になって寝て_____



ほんといつも通り過ごしてた。



そしてまたいつも通り、朝起きると真っ暗で狭い場所にいた。

『ここどこ?』


と呟き、少し不安を覚えた。
手を伸ばしてみるとすぐ壁があって上を見れば少し明かりが漏れていた。
何故こんなとこにいるのかと不思議に思い、警戒しながら上の光の方へ手を伸ばし、押してみる




するとすぐに開き、光が差し込んできた。眩しくて思わず目を細める。
勢いをつけて登り、そこに入り込んだ景色は家の裏。
『は?』と思わず口に出てしまった。


訳が分からず立ち尽くしていると、どこからか血の匂いがしてきた。その匂いにまさかと思い家への入口へと走る。



『父さん!!母さん!!』


と家の前で叫び、家の中へはいると、そこには散らかった衣服とか食器とかと血溜まりとその中で動かない父さんと母さんの2人。



『……父さん?母さん?』



と2人に近づき、手を触る。しかしその手は冷たく、それは当時の俺の不安を仰ぐには十分だった。
もしかしたらと思って脈を測ってみても脈なんてなかった。


死んだ。




そんな現実が受け入れられなくて何度も何度も2人に呼びかける。もしかしたら起きるんじゃないかって思って。


そうしていると俺の服の中から紙が落ちてきた。よく見るとそれは紙を折ってその中に紙を入れた…言わば手紙だった。


震える手で封筒を開けて中身を見てみれば簡単に3つのことが書いてあった。


まぁ要約して言うと、

まず、2人はマツバ城という城に勧誘されていたこと。しかし、その勧誘を2人は断り、それが反感を買い命を狙われていたこと。


次に松千代万という2人の信頼のおける人に俺の事を任せたこと。


最後に俺のことをいつまでも愛してるということ。先に逝くのを許して欲しいということ。



そして封筒を見ると2人がいつもつけてた耳飾りが片方ずつ入っていた。それを見て2人の方を見ると、確かに片耳に耳飾りがついていなかった。


これは父さん、母さんの形見だということは当時の俺にもよくわかった。でもそれをつけることは出来なかった。付けたら何か__そう思ったから。







*

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驟雨(プロフ) - 黒さん» ありがとうございます!!楽しみにしていただいてくださるのはとても嬉しいです。更新頑張ります! (2021年2月6日 14時) (レス) id: 4aca6bcc7f (このIDを非表示/違反報告)
- 続き気になってます。これからも更新頑張ってください。楽しみにしてます。 (2021年2月6日 9時) (携帯から) (レス) id: 737802ebc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊幸゜ x他1人 | 作成日時:2021年1月25日 0時

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