4人で、1つ。2

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手越side


具合が悪いのは慶ちゃんのはずなのに、何故か俺が慰められている。


泣かないって、笑おうって、そう決めてたのに。


笑えなかった。泣いてしまった。…でも。





泣いてもいいけど、泣かなくてもいい。



それはきっと、慶ちゃんなりの優しさなんだろうと思う。


．


手「、っ…けぇ、ちゃん、……あり、がとう…っ」


頑張って笑ってみせる。慶ちゃんの優しさがあったのに、無視していつまでもぐずぐずしているわけにはいかない。


小「いいんだよ、…もう、きにしたら、だめ、だよ…」


慶ちゃんがふにゃふにゃと笑って頭を撫でてくれる。


手「……？けいちゃ、」

小「、っ……！はぁ、っ、てご、てごし…っ、ごめ、っ、…っ、はぁ、」


なんかまずいな。そう思って声をかけようとした矢先。慶ちゃんは苦しそうに荒い息を吐いて俺をぎゅーっと抱きしめた。


痛みに耐えるときのように。


強く強く強く抱きしめて、…抱きしめながら、俺の名前を呼んだ。俺の名前を呼んで、ごめんと謝った。


なんで謝るの慶ちゃんは何も悪くないのに何も考えなくていいのにそんなに辛そうなのに。俺は酷く動揺してしまった。


さっきの慶ちゃんみたいに、優しく名前を呼んであげたらいいのに、何も言えない。

頭が真っ白になって、何も浮かばない。


浮かぶのは、『どうしよう』という頼りない言葉だけ。


小「……っ、いたい、よね、ごめんね、っ、……っはぁ…」


慶ちゃんはまだ謝って、俺はただ首を横に振るだけで。俺を抱きしめる腕は緩められないまま。強く強く強く。


小「……でも…、もうちょっとだけ…このままで、いさせて……」


手「……わかった、」


やっと絞り出したのはたったの一言で、しかもお世辞にも気が利いた言葉とは言えないただの返事で。掠れて頼りなく慶ちゃんの息遣いに吸い込まれていった。


小「ありがと……ありがとねてごし、ごめんね、っ、」


『ありがとう』と『ごめんね』を繰り返す慶ちゃんに、また俺はただ首を横に振るだけになって。



慶ちゃんもそれ以上は何も言わずに、ただ強く俺を抱きしめていた。


．


あっちのお話でもこっちのお話でも、結果手越くんを泣かせていることに気づきました(笑)(笑うところじゃない)そのうえよーく見ると『4人で、1つ。』のお話はほとんど泣いてます。ごめんね手越くん(＞_＜)

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