いつもの光景。 ページ10
午後の授業の鐘がなれば、どん！と机に当たられつつ
教室から出ていくお姉様方に睨まれながら欠伸を。
「つ、強いね…」
「ね。びっくり」
「いや、Aのことよ？」
「ん？」
やっと、集団から開放された修也は深いを溜息をついていた。
目が合うと困ったように笑う修也が、何だか気の毒だ。
「私の彼氏です！って、牽制してもいいけど…ああいう人達って何を言っても無駄そうというか」
「まあ、確かに…」
軽く手を振ると、目を細めて笑う修也に不覚にもときめいてしまう。
好きです。
「でも、豪炎寺くんはきっと嬉しいだろうね」
「ん〜〜、今の所煩わしいか思ってなさそうな顔」
「円堂くんも最近ちょっと疲れてるけど、まあ。夏未ちゃんにはこの学校じゃ誰も敵わないよね」
教科書を出して、確かに。と頷いて。
私も夏未ちゃんくらい頭が良ければいいのか？
「とりあえず勉強頑張ろうかな」
「多分違うと思うけど、Aは特に頑張った方がいい方面ね」
「うっ…あきぃ〜！」
「ふふっ」
先生が入ってきて、授業が始まる。
そう、日本を救っても、世界一なっても。私達は中学生なのだ。
つまりは、勉強が義務。
放課後、部活の時間も今まで以上のギャラリーや、取材が増え。
殆どは、理事長や、夏未ちゃんが断り最小限に抑えてくれているらしいけれど…。
秋が笛を鳴らし、休憩の合図を送れば、円堂が皆に声をかけて。
選手用のジャージを着た私は、スコアブックを片手にした春奈ちゃんと共に笛の音に顔を上げた。
「っと、それじゃ後はこんな感じで。マネージャー達への指示も一緒にお願いね」
「はい！任せてくださいっ」
部員が増え、マネージャーが増え。
統括管理として、私がその場について円堂達、レギュラーメンバーを秋が重点的に見て、補欠や、ほかの部員を春奈ちゃん。
秋も春奈ちゃんも、分け隔てなくマネージャーとして仕事をして、
新しいマネージャーの人達へも丁寧に仕事を教えている。
ので、統括管理と言っても、スタメン管理やら。響木さんのお手伝いが専らだ。
「次の練習試合のスタメンか？」
「あ、修也」
ぬっ、と影がさして見上げればタオルで汗を拭きながら覗き込む修也。
「うん、頼まれてて」
「ん。そいつ、俺も気になった」
修也が指を指した部員の名前。思わず、目が輝く。
「でしょ！いい動きするの」
横に座り、ポジションの確認をしていれば円堂も鬼道さんも来て。
気が付けば秋に声をかけられるまで、熱く語ってしまった。
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守羽(プロフ) - 豪炎寺さとみさん» コメントありがとうございます！もう少しだけお付き合い頂けたら嬉しいです…！ (2022年10月10日 16時) (
レス) @page44 id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺さとみ - 終わっちゃうんですか (2022年10月10日 13時) (レス) id: 507e2dc598 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年10月2日 22時
