大変おモテになられて。 ページ9
お祭り騒ぎはしばらく続いた。
街を歩く度、修也は声をかけられて。
学校にいても、様子を伺いに来る男子生徒、女子生徒にそれはもう、熱い視線を修也も、円堂も風丸くん皆が送られていた。
お昼休み、校舎裏で日向ぼっこをしていれば声が聞こえて。
「好きです！風丸先輩！」
なんて、チームメイトが告白されるシーン。
正直、FFIから帰ってきて早数ヶ月慣れてしまうような光景。
染岡くんも告白されるのだから、世界一の効果は予想外な贈り物を残していった。
「…と、本当にこんなところにいるんだなA」
「や、風丸くん」
手紙を持って、少し気だるそうな風丸くんは眉を下げて笑った。
これがほぼ毎日ならそれは、気疲れするだろうに。
「ほとんど教室に居ないんだってな」
「だって、騒がしいもの」
立ち上がり、スカートの砂を払って。
抱えていたカーディガンへ袖を通して欠伸を1つ。
「豪炎寺、いいのか？教室に1人だろ」
「今の所、高嶺の花みたいな感じだよ。ほら、修也喋んないから」
あ〜、と納得したような風丸くんは肩を竦めた。
「こういう時、豪炎寺のああいう性格はいいな」
「風丸くんは人当たりもいいし、顔もいいもんね。私知らなかった」
「んえ？！そ、そうか？」
ちょっと、そこで照れないでください。
「あ、勿論修也には敵わないよ？」
「それは恋人の欲目だろ。あ、そういえば…豪炎寺はお前が居るから告白とかは無いか」
教室へと向かいながら、2人で話してみれば遠巻きに女の子達が風丸くんへ悲鳴を上げつつ手を振るので。律儀に返している風丸くん。
そういう所だと私は思う。
「ええ、それはもう大変な事におモテになられて、彼女として大変立場が危ういございます」
「そんなにか？」
「風丸くん程じゃないんだけどね」
そりゃ、連日。昼休みの帰り道を一緒にするくらい告白されてる君程じゃないけれど。
「Aと付き合ってるのなんて、もうほとんど全校生徒知ってるだろ」
恨めしそうに見上げると、失言だった、というように目をそらされた。
校舎へ入り、教室へ向かう途中、風丸くんが手を振って自分のクラスへ。
遅れて、自分のクラスへ入れば修也を囲む数人の女子。
を、遠巻きに見つめる秋。
「あ、A…」
「秋〜！」
むぎゅう、と秋に抱きついていれば。修也の声なんて一切聞こえないけれど
女子生徒の黄色い声だけは聞こえ続けた。
無下に出来ないという事は、先輩ですね。
「いいの？あれ」
「いいんじゃない？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「イナズマイレブン」関連の作品
【イナGO】stay foolish
音の波紋を、雷へ。第五章 【 イナズマイレブン 】
【野坂悠馬】戦術の皇帝と聡眼の麗乙女 �宗撻ぅ淵坤泪ぅ譽屮鵐�リオンの刻印】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
守羽(プロフ) - 豪炎寺さとみさん» コメントありがとうございます！もう少しだけお付き合い頂けたら嬉しいです…！ (2022年10月10日 16時) (
レス) @page44 id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺さとみ - 終わっちゃうんですか (2022年10月10日 13時) (レス) id: 507e2dc598 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年10月2日 22時
